実学の重視という理念は,札幌農学校が設立後の様々な苦難を乗り越えて総合大学へと発展する過程において二つの意味を含みつつ定着した。即ち現実世界と一体となった普遍的学問の創造としての研究と,基礎研究のみならず応用や実用化を重んじ研究成果の社会還元を重視するという意味である。北海道の広大な自然の中で行なわれた宮部金吾の植物の研究や中谷宇吉郎による雪の研究等は,身近な現象を芽として普遍的真理を創造した研究の精華であったし,北海道大学における研究の中には,北海道の産業とともに発展したものが少なくない。
北海道大学は,実学重視の理念の普遍的かつ今日的意義を追求し,現実世界と一体となった普遍的真理や,北海道の特性を生かした学問の創造を推進するとともに,産学官の連携協働の拡大を通じて,研究成果を北海道,さらに日本,世界に還元する。あわせて大学院における高度な専門家及び職業人の養成並びに社会人教育を充実することを目指す。
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