北海道大学総長 佐伯浩

 北海道大学は、学士号を授与する日本最初の高等教育機関である札幌農学校として1876年に創設されました。初代教頭のクラーク博士が札幌を去る際に学生に残した、「Boys,be ambitious!」は、日本の若者によく知られた言葉で本学のモットーでもあります。

 北海道大学は、135年の歴史の中で育まれた、「フロンティア精神」、「国際性の涵養」、「全人教育」それに「実学の重視」を教育研究の理念として掲げ、現在、国際的な教育研究の拠点を目指して教職員・学生それに同窓生が一丸となって努力しています。

教育の充実と国際化

 北海道大学は、全学教育・専門教育それに大学院教育を通じて、専門的知識の習得と主体的かつ総合的な人材形成を図り、全人的な教育を身につけ、国際性豊かな人材を育成します。そのため入試制度を大幅に変更しました。それにより、全学教育のクラスは、複数の学部へ進学する学生で構成されることになり、総合大学にふさわしい人的交流を可能とします。

 さらに、魅力ある教育プログラムの充実とともに、厳密な成績評価と単位の実質化を図り、外国語による教育を推進し、国際的にみても高水準の人材育成システムを構築し、世界の教育研究拠点となることを目指しています。

研究の国際化

 北海道大学は、大学院重点化により、教育研究の基盤を強化し、大学院においては組織の柔軟化をさらに進め、先導的・学際的な研究と知識の教授を行うことを目的とした学院・研究院構想を推進し、効率的な教育研究組織の形成を図ります。

 これにより、分野の垣根を越えた研究プロジェクトによる新たな研究拠点の創設、外国語による講義や優秀な留学生を増やし、世界に開かれた大学、世界の教育研究拠点を目指します。

社会との連携

 北海道大学は、社会への情報発信や地域との交流活動拠点として東京オフィス・北京オフィス・ソウルオフィスの活用や、ホームページ・広報誌の充実、高校生を対象としたオープンキャンパスや入試広報さらには、公開講座や教員の講義ノートを世界へ発信するオープンコースウェアの充実など、本学への理解を得られるよう、多様な事業を展開していきます。

 また、産学連携本部や創成研究機構など、地域・産業界との共同事業・共同研究の拠点をさらに強化・活用して、研究成果を社会へ還元し、社会との連携強化を図ります。

創基135年の歴史を基にさらなる挑戦

 北海道大学は、大学の自主性・自立性をこれまで以上に発揮するために、2006年創基130年目の挑戦として、自らの努力はもちろんのこと、広く企業、個人及び同窓生の方々にご支援をいただくため「北大フロンティア基金」を創設しました。

 この基金では、教育研究基盤の充実を図り、とりわけ優秀な人材の育成のため学生支援を中心にした活動を行い、地域社会や世界に貢献できる大学を目指しています。

 本学では、建学の精神の一つである「フロンティア精神」を持って、多くの皆様方のご協力を得ながら、さらなる大学改革を進めていきます。