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人生の中でも、とかく学生時代は「自由」。そして、学生時代の経験がその後の人生に大きな影響を及ぼす。自分のしたいことが思いっ切りできる反面、いろんなことがありすぎて結局何も身につかなかったということも得てしてあるもの。
本企画は、年間を通じて「いま、キミにできること」というテーマを設定、各回は、個別に設けるサブテーマに沿って、学生の皆さんにアドバイス的なメッセージを発信します。
第2回目は、先日開催された「ユネスコ世界寺子屋運動くるりんぱ展」での学生ボランティアの奮闘ぶりを紹介しながら「ボランティア活動」について取り上げました。 |
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今秋、10月18日(木)から30日(火)までの間、本学の遠友学舎において、「ユネスコ世界寺子屋運動くるりんぱ展」が開催され、期間中に約2、700人のお客様が訪れた。
同イベントは、(財)日本ユネスコ教育連盟や(株)電通などが主催し、本学などが「後援団体となったもので、「学校に通えない子どもや読み書きができない大人たちに「学びの場」をつくるための活動」を伝えることと、「くるっ」とまわすと別の動物や風景が「ぱっ」とあらわれる面白い作品「くるりんぱ」を子どもたちと一緒に作りながら、「ものの見方や考え方はひとつじゃない」ということを体験してもらう企画展である。
同イベントには、本学の学生ボランティア活動相談室が支援し、一般の学生スタッフも募って「学生実行委員会」を結成、「ワークショップ」などに協力するとともに、土・日に行われたミニコンサートには、合唱団やジャズ研究会、マンドリンサークルの学生たちが一肌脱いでイベントに華を添えた。
期間中は、市内や近郊から小・中学生や高校生がスクールバスで駆けつけてくれたり、いつもの散歩コースになっているご近所の保育所の幼児たちが、毎日のようにリピーターとなって楽しんでいた。特に休日は、親子連れの姿も多く、熱心に「くるりんぱ」作りに励んでいた。
今回の成功は、何といってもボランティアの奮闘ぶりのたまものである。北大生をはじめとして、北海道ユネスコ連絡協議会や札幌ユネスコ協会のボランティアたちが世代を超えて連携した。学生実行委員会の代表を務めた工学部3年の神尾英俊君は、「あまりにも大きなイベントだったので、実行委員長をまかされた時には胃が痛くなりました。でも、「学生らしさ」という視点で考えればいいのだからと皆に言われ、少し楽になりました。」と話した。また、実行委員の一人として頑張った医学部3年の秋山なつさんは、「『くるりんぱ』のすべてを知ってもらうのは難しいから、来てくれた方には、「こんな活動があるんだ。」「世界にはこんな子どもたちが・・・」とか、子どもたちが大きくなった時に『くるりんぱ』を作ったことをちょっとでも思い出してもらえればうれしい。」と話した。 |
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そもそも、神尾君がボランティアと出会ったのは、高校2年の夏だとか。「男子校だったせいか、当時、憧れの男子の先輩がいましてね。(笑)。とにかく素晴らしい先輩だったので、その先輩がやっていた生徒会活動だとか、ボランティア活動を一緒にやり始めたのがきっかけですね。」そのうち、神尾君の好みは男の子から女の子に移る・・。「出身の群馬県は、ボランティア活動が盛んでした。他校の女子生徒とも一緒に活動することが多かったんですが、その時の子が初恋の相手なんです。(爆)」
不純な神尾君に比して、秋山さんは清純派(笑)。「小学生の時に障害者のチャリティーコンサートに出会ったんです。手を抜くことを知らない障害者の純粋な姿を見て何かを感じたんでしょうね。」その時の強い印象は、大学生になってから開眼する。「北大に入学してからしばらくはサークルに入っていたんです。でも、練習や遠征が厳しくて学業と両立できない自分がいました。サークルを辞めてしばらくした時に、「学生ボランティア活動相談室」の存在を知り、小学生の時の思い出がよみがえったんです。」 |
最後に、神尾君にとってボランティアとは何かを尋ねてみた。「やっぱり、出会いがすべてですね。以前の僕にはワンマンなところがあって、友達ともずいぶん争いました。でも、ボランティアを続けていくうちに、コミュニケーション能力が高められたし、みんなで作り上げる楽しさを学んだんです。」秋山さんは?「私は「笑顔」がとても好きです。ボランティアの場所には笑顔があふれているから大好きになりました。「ボランティア」の言葉のイメージで、「偽善的」だとか、敬遠してしまう人がいるかもしれないけど、自分が幸せだと感じることは喜んでやりたいと思うものです。何を自分の幸せだと感じるか…、ボランティアもその選択肢の中の一つだと思ってほしいですね。」
1月17日は、「防災とボランティアの日」である。
まさしく、平成7年1月17日に起きた「阪神・淡路大震災」を起源としているのである。大震災の直後、現地には被災者支援のボランティアが一日平均2万人を超え、3ヶ月間では延べ100万人を優に超えたらしい。「ボランティア活動」の認識が飛躍的に高まった年であることから、日本における「ボランティア元年」とも言われている。
この頃から、学生のボランティア活動が注目され、ボランティア活動の普及・啓蒙等を目的として、各大学にボランティア活動の支援組織ができるようになった。本学では、平成10年度に「学生ボランティア活動相談室」が設置され、以来、今年でちょうど10年目を迎え、大きな節目を迎えようとしているのかもしれない。
昨今、就職活動の際には「自己PR」が必要となるようで、企業は、学生時代に打ち込んだこと、学んだこと、自分が得意なこと、やりたいことなどを明確に表現することを求めている。さまざまな活動を通して、リーダーシップやコミュニケーション能力などを培うことは大いにけっこうであるが、サークル活動や社会貢献活動などを通年で継続することは、時として過大な負担となることもある。「ボランティア活動」は、無理をせず、できる時にやれることを実践することによって自分を成長させる場である。不純・清純問わず(笑)、どんな事がきっかけでもいいので、在学中に一度は体験しておくことをぜひお勧めしたい。 |
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| 秋山 なつさん(医学部3年) |
神尾 英俊君(工学部3年) |
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