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ポジトロン断層法 (PET) 玉木 長良 | ![]() |
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体内の機能を映像で表示する機能画像診断法がこの数年大きくクローズアップされています。ここに紹介するポジトロン断層法(P E T =ペット)は、その中でも最もホットな機能画像診断法として注目されています。
ポジトロンは消滅する際に180度方向の消滅光子を出すため、これを対向する検出器で計測します(図1)。従って通常の核医学検査に比べて感度が極めて高く、空間解像力も高いという特徴を持ちます。また定量性も優れており、種々の機能情報を量的に表示することも可能です。このような物理的特性に加えて、11 C 、13 N 、15 O などの生体構成元素を用いた生理的・生化学的な画像が得られるという化学的特徴があります。
臨床の場で最も多用されているP E T検査は18 F ‐フルオロデオキシグルコース(F D G )を用いたブドウ糖代謝の解析です。特に悪性腫瘍ではF D G の高い集積があるため、癌の鑑別診断、その進展度、さらには治療効果判定など幅広く利用されています。
このように悪性腫瘍の診断・評価に北大のP E T 装置は最も頻繁に利用されており、今後その需要も増大する一方です。
このような研究を進めていくため、幅広いチームワークの構築を作っています。各専門領域の臨床の専門家はもちろん、画像診断の専門家、薬剤の合成の面で薬剤部や薬学部、さらには機器の開発やトレーサの体内分布をモデル解析する数学、物理の専門家など、様々な分野の専門家を交えた協力体制が必要です。幸い、北海道大学では病院や医学部の多くの先生方をはじめ、薬学部や工学部の研究者の協力を得ており、新しい機能画像診断法を用いた各方面の教育、研究面で大きな成果の得られることを楽しみにしています。
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