◎シリーズ 北大ものがたり

百二十五年の歩み

第二回 「都ぞ弥生の碑」

 札幌農学校が現キャンパスに移転した2年後の1905年、現在の文・教育学部付近に学生寄宿舎が新築された。東北帝国大学農科大学となった1907年には寄宿生は原則として本科生と予修科(予科)生に限られた。寄宿舎ではこの年、寮名と寮歌の募集をおこない、「恵迪寮」の名称はこのとき予修科漢文助教授新居敦二郎の助言により名付けられた。寮歌はこの年からほぼ毎年作られるようになり、現在に至っている。
1905 年新築の寄宿舎と最初の寄宿生たち
(北大附属図書館北方資料室蔵)
 旧制一高の「嗚呼玉杯に」、三高の「紅萌ゆる」と並ぶ三大寮歌の一つ「都ぞ弥生」は1912年に横山芳介(1910年入寮)作詞、赤木顕次(1908年入寮)作曲により誕生した。横山はノートに「恵迪寮第六回目の寮歌を三月廿六日の朝漸く作り了った、人の批評がどうでも自分はかなりな努力を以て此歌を作ったのであることを以て慰みとする」と記しており、歌詞の推敲跡とともに作詞の苦労をうかがわせる。
 1957年9月、北大創基80周年を記念して、二代目の恵迪寮(1932〜1983年)近くに「都ぞ弥生」歌碑が建立された。現在の言語文化部裏手の通称「原始林」の一角である。
長源禅院の「都ぞ弥生の碑」
(1999 年10 月、筆者撮影)
 そしてもう一つ、横山芳介の菩提寺である長源禅院(静岡県静岡市沓谷1の24の1)には、1999年5月に静岡県の同窓生有志が建立した「都ぞ弥生の碑」がある。碑には歌詞の説明とともに、「横山氏は、卒業後、国の小作調停官として静岡県勤務を命ぜられ、昭和初期の小作争議の調停に尽くし、多くの農民の信望を集めた」と記されている。

◎この連載ではあまり知られていないモニュメントから北大の歩みをたどります。
(井上高聡・北大百二十五年史編集室員)


北大の素顔 (詳細は北海道大学概要
データで見る北大(1999年5月現在)
北大生の進路状況(1999年3月学部卒業生)
文学部191(進学28 ・企業69 ・官公庁19 ・教員3 ・その他72 )
教育学部
69
(進学17 ・企業21 ・官公庁6 ・教員8 ・その他17)
法学部244(進学23 ・企業98 ・官公庁48 ・その他75)
経済学部207(進学17 ・企業130 ・官公庁32 ・その他28)
理学部298(進学215 ・企業39 ・官公庁6 ・教員5 ・その他33)
医学部110(進学10 ・研修医95 ・その他5)
歯学部52(進学20 ・企業16 ・その他16)
薬学部79(進学50 ・企業23 ・官公庁3 ・その他3)
工学部713(進学507 ・企業149 ・官公庁15 ・その他42)
農学部241(進学148 ・企業57 ・官公庁14 ・その他22)
獣医学部43(進学7 ・企業16 ・官公庁12 ・その他8)
水産学部198(進学100 ・企業52 ・官公庁10 ・教員2 ・その他34)
   ※「その他」には、各種法人への就職・研究生・聴講生・各種試験準備などが含まれます。


お 詫 び と 訂 正


●創刊号、村上隆氏の「研究紹介」で、「サハリンI 〜II と呼ばれる(6ページ、3段目中頃)」という記述がありますが、これは正しくは「サハリン〜IIと呼ばれる」です。編集部のミスです。ここに訂正させていただくとともに、深くお詫びいたします。
●創刊号でお知らせした公開講座のうち、「森の教室」は中止となりました。また、「雪中樹木観察会」は「大学子どもプラン」事業のため、小中学生が対象となります。参加ご希望の方には申し訳ありませんが、ご了承ください。


 編 集 室 便 り 

◆読者のご意見をうかがって、創刊号から少し進化させたつもりですが、いかがでしょうか。今号から編集委員が書いた記事も署名入りといたしました。(瀧川)
◆何を如何に伝えるか悪戦苦闘しつつ、オピニオン誌にならないよう心がけています。(大田)
◆古河講堂内に棲む四頭の鹿たちは、どこから来たのか。「鹿の謎解き」にご協力を(瀬名波)
◆垢ぬけた紙面デザインになるよう少しずつ改善していきたいと思います。(田島)


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●季刊リテラ・ポプリ2号  平成11年12月1日発行    ●発行/北海道大学広報委員会