◎シリーズ 北大ものがたり

百二十五年の歩み

第4回 「成墾紀念碑」

成墾紀念碑
(2000年4月、筆者撮影)
 第三農場(烈々布農場)は、1889年、札幌農学校が北海道庁から土地を得てこれを農園としたことに始まる。規模縮小と予算削減を余儀なくされていた農学校は、農園経営の収益を歳入予算に組み込むことを企図していた。
 しかし、農学校は文部省管轄外の学校であったため、1890年施行の会計法により、農園のような資産を所持して運用することができなくなった。そこで、農学校は農園の名義を農学校同窓会に移して同窓会第二農園とし、同窓会が小作者5戸に開墾させることになった。
 1895年、農学校が北海道庁所管から文部省直轄学校となったことにより農園を所持できるようになったため、同窓会第二農園を農学校附属第三農場に改編した。第三農場は、以後、小作者を増やして1903年に開墾を終え、これを記念して1907年に農学校教授佐藤昌介、南鷹次郎の筆による「成墾紀念碑」が建立された。
1951年春、大学村の「10万円住宅」
(北大附属図書館北方資料室蔵)
 戦後、第三農場は大きく様変わりした。まず小作者が開墾した農地は農地改革により小作者に解放された。一方、北大は、敗戦直後の札幌の住宅事情悪化対策として、復員した教職員などのための新しい住宅を第三農場の大学直営地に建設した。占領軍の解除資材を使用して1戸10万円で建築された通称「10万円住宅」75戸が1950年に完成し、ここは「大学村」と呼ばれるようになった。
 現在、第三農場であったところには官舎や住宅などが立ち並んでいる。その一角に前述の「成墾紀念碑」(札幌市東区北26東3)や、「大学村の森」と名付けられた公園(北28東4)が存在している。
◎この連載ではあまり知られていないモニュメントから北大の歩みをたどります。
(井上高聡・北大百二十五年史編集室編集員)


北大の素顔
データで見る北大(2000年4月現在)
平成12年度入学者の都道府県分布

平成12年度入学者の道内・道外及び卒業年度調べ
学 部 ・ 系
入学者
道内・道外(%)
卒業年度別(%)
検定等(%)
道内
道外
12年3月卒業 過年度卒業
文学部 186( 98) 56.5 43.0 64.5 34.9 0.5
教育学部 51( 29) 60.8 39.2 72.5
27.5

法学部 221( 66) 49.8 49.8 64.7
34.8
0.5
経済学部 193( 57)
61.7
38.3 57.0 43.0
理学部 数理系
51( 11)
60.8
39.2
68.6 31.4
物理系 96( 16) 45.8 54.2 61.5 38.5
化学系
116( 40)
50.0 50.0 58.6 41.4
生物系
46( 11)
34.8 65.2
47.8
52.2
医学部
95( 19)
41.1 57.9 36.8 62.1 1.1
歯学部 60( 20) 33.3
65.0
31.7
66.7
1.7
薬学部
82( 36)
45.1 54.9
64.6
35.4

工学部材料・化学系
110( 21)
41.8
58.2
52.7
47.3

情報エレクトロニクス系
180( 8)
57.2
41.7
58.3
40.6
1.1
物理工学系
173( 10)
48.0
50.9
56.1
42.8
1.2
社会工学系
210( 45)
41.4
58.6 51.9 48.1
農学部農・総合系 40( 10)
7.5
92.5
57.5
42.5

農・化学系
82( 20)
13.4
86.6
48.8
51.2

農・生物系
94( 45)
12.8
87.2
57.4
42.6

獣医学部
41( 11)
2.4
95.1
51.2
46.3
2.4
水産学部
218( 83)
31.7
68.3
55.5
44.5

合 計
2,345(656)
43.7
55.9
56.7
42.9
0.4

( )は,女子で内数。 検定等とは,大学入試資格検定合格者及び帰国子女特別選抜合格者である。

 編 集 室 便 り 

◆4号から編集委員会が交代し、5名とも大学院地球環境科学研究科の者になりました。文系から理系への交代によって、所蔵品探訪は絵画から博物館所蔵のものになったり、少々変更になったところもあります。一番の変更は字数を少なくし、活字を大きめにしたことかもしれません。「字が小さすぎて読みにくい」という声を反映したつもりです。
 広報誌にとって大切なことは、双方向のコミュニケーションではないでしょうか。皆様からの投稿、ご示唆など歓迎いたします。
(池田 元美)

◆開学125周年を間近に控え、OBからの寄稿文の開学80周年にまつわるエピソードに、本学の長い歴史と、それが現在でも立派に息づいていることに感銘いたします。
(新岡 正)

◆前号までを拝見して編集担当だった文学部の方はさすがに文章がうまいと感心しました。
(豊田 和弘)

◆締め切りのうちに仕上げるという作業はそれなりに難しく、編集委員長のおかげで無事発刊となりホッとしております。
(山中 康裕)


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●季刊リテラ・ポプリ4号  平成12年6月1日発行    ●発行/北海道大学広報委員会