毛利 衛さん 宇宙を語る
●特別記事
毛利さんからのメッセージ 「地球および宇宙をも視野にいれた透明で強い意志、そして生命全体をも考えた優しさがこれから二一世紀を生きる人に必要」 これは、毛利さんが2回目の宇宙飛行中に音声を通じて地上に語りかけたメッセージです。 私が宇宙から地球を見たときに、人間の存在はどのように感じられたか、お話しましょう。私たち人類は数百万年前から生物種のひとつとして存在してきました。では40億年前の遺伝子は、現在のわれわれに何を語っているのでしょうか? 人間の営みというのは宇宙から見るとあまり見えてきません。森林、砂漠、珊瑚礁などが生き物として見えてきます。しかしその中で港の施設のような幾何学的な模様が、むしろ人間の営みを感じさせます。地球の夜を照らすのはもはや月だけではなくなりました。夜になると、人工の光を見つけて人間の存在を感じます。 人間というのは、地球にくらべればまだ生まれたばかり。宇宙から見るといろいろな生物種の一つとして人間が見えてきます。エンデバーにいると、まさに人間が宇宙へ飛び出そうとしているのを感じます。これから地球の生物種の一つとして宇宙に飛び立って行くように感じます。 われわれは絶えず変わってゆくけれど、次の世代に自分を伝えていくなかで、地球全体を見る目が必要です。全部の世界が納得しなくてはいけないのです。個人として強い意志を持っていなくてはいけない。 自分の頭の中で考えて自分で行動する。透明で強い意志。空気、水を共有するのは、人間だけでなく、他の生物種もいるのだということを改めて実感してほしいと思います。それを考えてはじめて社会に一人立ちできるのです。 北大における講演会
4月17日、北大体育館において、本学出身の宇宙飛行士・毛利衛さんが、今年2月に搭乗したスペースシャトル・エンデバー号での飛行の様子を中心に、新入生に対して講演を行いました。 スペースシャトルからの映像の放映に先立ち、この宇宙からのメッセージをどう解釈するか、という疑問を、会場を埋めつくした新入生たちに投げかけられました。 「地球はいつまでも良いところ・まほろばであってほしい」という毛利さんのことばに続いて、『地球を見る旅―まほろば』を、N H K の協力のもとハイビジョン映像で始めました。 「環境汚染からの回復はまだ間に合う」 スペースシャトルに搭載されているレーダーを用いた、地球陸域の8割にも及ぶ立体地図作成という重務に携わる様子を、「宇宙から眺めた地球は、まだまだ森林が多く、海は汚れていない。環境汚染の回復はまだ間に合う」というコメントと共に紹介されました。 映像ではH D T V カメラによる地球の撮影の様子も紹介されました。H D T Vカメラを用いるとひじょうに鮮明な撮影が可能となり、火山の噴火や森林火災の様子をもとらえることができます。そのため、今後、災害予測の観点からたいへん有益であること、また日本の最先端応用技術がこの撮影を可能にしたことを強調されました。 「自分で考えなさい」 会場の学生との質疑応答から、次のような学生の持つべき態度を教えて頂きました。 ●質問(理学部学生)
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