明治に始まる急速な国際化と近代化、第二次世界大戦からの復興、そして来世紀をまえにした困惑。このような日本の歩みとともに、北海道大学も第二次世界大戦後2度目の激動期をむかえつつあります。この特集では125周年記念事業を紹介し、本学が来世紀にむけて進めている「開かれた大学」、「教育研究の充実」、「国際化」、「環境保護」の一端を示します。
- 1 記念施設「遠友学舎」の建設
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▲平成12年5月時点での完成予定図 |
構内の旧馬術部馬場跡地に建設します。集会、談話会、コンサートなどを開き、地域社会と大学の交流を促進することを目的としています。卒業生、旧職員といっしょに気楽に利用できるものにします。新渡戸博士ご夫妻が明治27年に設立された「遠友夜学校」にならって名づけたものです。
大学が学生と教職員のことだけを考えていればいい時代は終わりました。学外の関心事にも応えられる大学でなければなりません。さらに一歩すすんで、大学が地域のみなさんに教えていただき、みなさんから大学に働きかける関係も築いていきます。これからはよい催し物のアイデアを集め、それを実現していくことが課題です。
- 2 「教育研究支援事業基金」の創設及び「国際交流事業基金」への支援
学生の教育や若手研究者の研究を支援し、大学間交流を促進することを目的にしています。経営的にはむずかしい学術出版物にも支援をおこないます。
政府予算の中で教育研究への配分を増やすように働きかけることは大事です。そのいっぽうで、個人の篤志家としての気持ちは、共同社会の一員として喚起されるべきものです。篤志にもとづいた基金を北大として有意義に使っていくことを約束します。
北大は総合大学の規模のわりには国際交流が多くありません(本誌前号参照)。交流を積極的におこなう相手の大学もさらに増やしていくところです。
- 3 北海道大学構内の自然の創生
「サクシュコトニ川」の再生と「平成ポプラ並木」の整備をおこないます。北大は全国でも自然の残っているキャンパスとして知られています。また「北の大地」にあこがれて入学してきた学生もいます。しかし地球規模で環境破壊が進みつつある現状では、ひとりひとりが自然の大切さを認識し、ささやかでもなんらかの活動をしていくことが求められています。その象徴として、この記念事業を成功させたいものです。
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▲10月18日植樹・平成ポプラ並木 |
- 4 記念刊行物「北大百二十五年史」等の刊行
北海道大学の歩みを客観的にとらえ、また将来を見通すための資料として刊行します。
- 5 学内の歴史的資料の整備
「総合博物館」に大学が所蔵する歴史的学術資料を整備します。また「附属図書館」に同館所蔵の先人の資料を整備し、ネットワークを介して全国に公開します。
- 6 創基125周年記念行事等の開催
記念講演を開催します。「エコーはがき」を11年11月、12年1月に発行し、「ふるさと切手」の発行も予定しています。
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北大の前身である札幌農学校(Sapporo agricultural college )が1876年(明治9年)に黒田開拓長官とクラーク先生の下に、学士号を授与する日本で初めての近代西欧型大学として発足してから125年の月日が経った。
Boys,Be Ambitious !をモットーとしてこの北の大地から近代日本をリードする多くの秀俊を世に送った。100億人にもなろうとする人類の大増殖過程を肌で感じつつ、近代後の持続可能な新しい成熟文明をこの水の惑星の上に創り出すことが我々の果たすべき新しい仕事であろうと思う。今再び、Boys and Girls,Be Ambitious !の心をもって、新たな文明の創造に加わる若人と新たな人知を育む大学にならねばならないと思う。近代を越えて、新しい倫理と具体の手段を持った新文明を目指す決意の時として、北大の125周年を21世紀の開幕の年に記念したい。
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