知の文化をつくることは大学の基本的仕事であります。しかしこれだけでは充分ではありません。これからの大学には、社会とのつながりをより以上に意識し、強くし、そしてそれを知らせていくことが求められると思います。基礎研究であっても、それが最後には市民社会に繋がっているということを忘れてはなりません。その研究がどんなに世間や実社会から離れているように見えても、公開することが大切だと考えています。優れた研究を耳にすることで市民の方々も自分たちの文化に誇りを持ってくれるのではないでしょうか。こういう視点が大学には欠けていたように思います。
これまでの大学は各個人がそれぞれの研究室に閉じこもって研究するきらいがありましたが、それでは情報、戦略、研究の幅が限られてしまいます。研究そのものは個人で推進するものですが、新しい研究分野をつくるには、既存の分野だけでなく、さまざまな分野の融合が必要です。
北大は、その研究分野を広げ、新しい領域を伸ばすために平成14年に創成科学研究機構を設立しました。創成科学研究機構は大学を横断する組織であり、社会と連携するという大切な役割を担っております。この機構の最終目標は、創造した知の社会活用であり、北海道経済の活性化に役立てることです。 |