比較政治(講義)
法学研究科 宮本 太郎
| 【授業の目標】 | グローバル化は世界を均質にすると言われている。しかし目を凝らすと、先進工業国に限定しても、各国における社会経済体制(福祉や雇用に関する制度体系)や女性の社会的役割などが依然として大きく異なることに驚かされる。文化の違いというより制度の相違なのである。制度的相違が生じた背景には、各国で大きく異なった政治のあり方があり、また逆に社会経済体制のあり方が、政治の相違をつくりだしている。この講義では、各国政治を、とくに社会経済的制度との関連に留意しながら比較分析していく。 |
| 【到達目標】 | 自由主義的な勢力の影響の強かったアメリカ、社会民主主義が影響力をもったスウェーデン、そして保守主義的な政治が根強い日本という三つのケースをとりあげ、戦後政治とそこで生まれてきた福祉国家のあり方、社会経済体制を比較していく。「政治というのはここまで社会のあり方を決めてしまうのだ」という、あたり前のようで通常実感の乏しい事柄を理解してもらうことが目標であるが、それに加えて、以下のような知識を身につけてもらうことも課題としている。
@3つの国の政治制度に加えて、各国の政治の実態についても説明する。すなわち、アメリカのロビイング政治、スウェーデンのコーポラティズム、日本の利益誘導政治について比較分析する。 A@で検討した政治の相違が社会経済体制のいかなる違いをつくりだしたかを、とくに福祉と雇用の問題に焦点をあてて検討する。 Bグローバル化のなかで各国の政治や社会経済体制にどのような変化が生じているかを説明し、日本にとって可能な選択肢を考える。 |
| 【授業計画】 | 本講義は概ね以下のような組み立てですすめる。
@何をどう比較するか A日本の政治と福祉 Bアメリカの政治と福祉 Cスウェーデンの政治と福祉 Dジェンダーと政治 E市民社会(NPO、社会運動)と政治 Fグローバル化と各国政治の変容 G日本にとっての選択肢 |
| 【評価の基準と方法】 | 筆記試験を中心とするが、履修者の講義への参加を促す意味もあり、講義の途中で何度か短いレポートを課す。 |
学生の自由意見