理系部局

○助産診断技術学U 保健科学研究院講師  中澤 貴代

1.授業の目的・内容

「助産診断技術学U」は、医学部保健学科看護学専攻4年次学生のうち、助産師課程を選択した学生が対象です。本専攻では、看護師・保健師に関連する単位は必修ですが、助産師になるためには、さらにこれらの選択科目を履修しなければなりません。

本講義の目的は、産褥期・新生児期にある母子とその家族のケアに必要な基礎的知識をもとに、助産診断とケアを実践する能力を習得することです。本講義の内容は、@産褥期・新生児期の生理的変化と、正常経過から逸脱した状態についての理解のための講義、A具体的な場面を想定した産褥期・新生児期の助産ケア、および保健指導の演習から構成されています。

2.授業実施上の取り組み・工夫

周産期医療に対する関心が高まっている社会情勢もあり、助産師は、より安全で安心な医療・ケアを提供できる人材として期待が高まっています。したがって、基礎教育においても、助産師としての実践力を高めることが大きな課題となっています。そのため、講義の中でもできるだけ臨床場面をイメージできるように、具体的な例を挙げるように工夫しました。

講義では、できるだけ視覚的な教材を用い、また臨床での事例を用いながら実際のイメージ化ができるようにしました。

演習では、事前に課題を提示し、個人またはグループでの取り組みを発表する形式を用いました。そこでは、臨床でよく遭遇する対象者からの質問を教員から投げかけることで、学生にその時に課題をクリアするだけでなく、臨床での場面をイメージして実践できるように工夫しました。さらに、演習の後は教員からのフィードバックを行うように努めました。

3.その他

受講している学生が10名と非常に小さなクラスサイズであり、さらに“助産師を目指す”という目的意識がはっきりしているため、授業は進めやすかったと思います。また、20年度は、文部科学省の委託事業である「社会人学びなおしニーズ教育推進プログラム」として「潜在助産師のための再チャレンジ支援プログラム」を展開中でありました。プログラムの受講生も学部生と一緒に聴講しているため、先輩助産師としての体験談を紹介してもらうことで、より一層臨床場面がイメージしやすくなったと考えます。

産褥期・新生児期は、周産期の中でも、より助産師の力量が反映される時期であると考えています。対象者の育児に対する意思や価値観、および環境など、より個別性を考慮したケアを提供できる助産師としての基本的な力を身につけられる教育を目指して、日々努力していきたいと思います。


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