文系部局

体育学A (バドミントン)  教育学研究院助教  厚東 芳樹

■シラバス

【授業の目標】 バドミントンを楽しむための基本的な技術を身につけ、ゲームを楽しむことができる。  
バドミントン大会を計画し、実行することができる。 
【到達目標】 プレイに必要なルールを理解した上で、ゲームを楽しむための最低限度の技術を習得する。    
仲間と協力してコートの準備をしたり、後片付けしたりすることができる。   
【授業計画】 1.オリエンテーション     
2〜5.シングルスの総当たり戦とトーナメント戦     
6〜8.ダブルスの総当たり戦とトーナメント戦  
9〜11.バドミントン大会の計画・設計(Plan)
12.バトミントン大会の実行(Do)
13.バトミントン大会の反省(See)
14.技能テスト
15.まとめ、レポート  
【評価の基準と方法】 授業への出席、集団技能と個人技能の習熟度、大会への取り組みなどから総合的に評価する。    


■授業の取組,工夫等について

私自身,「優れた教師とはいかなる教師なのか」というテーマを柱に研究を続けてきています。それ故,今回このような評価を学生から頂いたことは,この上ない喜びと共に,教師としての自信につながりました。以下,私の行った授業実践を紹介したいと思います。

「目的・内容」

日本体育・スポーツ哲学会の中で,体育(身体教育)は生き方教育であるという考え方があります。本授業は,こうした立場から次のような学生像をイメージして,それに向けた労作学習を設定しました。すなわち,「バドミントンのゲームができる」「他人と協力して行動する」「バドミントンの発展過程(歴史)を知った上で,オリジナルのゲームを提案する」の3つを育てたい学生像としてイメージし,授業を実践しました。

「授業実施上の取組・工夫」

「バドミントンのゲームができる」ためには,狙った場所に羽を打つことができる運動技術を基盤に,意図的に攻撃を組み立てることが出来なければいけません。そこで,毎授業そのための練習を行いました(練習内容は色々ある)。また,テストではコートを9等分にして,指定した場所に狙って打つことができるかどうか(一人5回)を評価しました。一方,ゲームをするためにはその競技のルールを知らなければ出来ません。加えて,バドミントンの場合は色々なストロークがあり,それぞれで打つ際のポイントがあります。これらについて講義をして,テストを実施−評価しました。

「他人と協力して行動する」力を育成するために,本授業では「道具の準備と片づけ」「準備体操と整理体操」を担当するグループをローテーションで設定しました。そこでは,全員が積極的にマネジメントに参加しているか評価しました。また,グループ名,グループ内での個人の役割(責任を個人に持たせる為)などを決定させ,授業中,常に話し合いの場を設定しました。さらに,「オリジナルのバドミントンゲーム」をグループ毎に考えさせ,それを全体に提案するようにしました。このとき,3回は教師と各グループ間でレポートのやりとりをして,全体の前で提案できる内容に高めた上で,プレゼンテーションを用いて発表させました(とくに, 2回目までは駄目な部分をはっきり指摘して,修正案を言いました)。学生には,最もよかったものを投票させ,最多投票を得た案を実際に「実験ゲーム」させました。このとき,最多投票順に評価をしました。

「バドミントンの発展過程(歴史)を知った上で,オリジナルのバドミントンゲームを提案する」ためには,講義も必要になります。そこで,バドミントンの発展過程とスポーツ分類論からみたバドミントンの価値について講義しました(講義内容についてのテストも実施した)。これより,本授業では,上述したプレゼンテーションに基づく「実験ゲーム」も加えて,「実技」に「演習」と「講義」を織り交ぜた実践としました。こうした工夫によって,体育に対する悪しきイメージ(単に運動をして楽しむ)を学生から払拭できるように心がけました。

上述の取組・工夫の中で最も重視した事は,評価の観点を学生に伝え達成できるように要求することです。

「その他」

私は,授業履修生の顔と名前を覚え,その時間の履修生全員と一回は話しができるようにしています。また,学生には具体的な目標を一つひとつ伝えることも大切にしています。例えば,「あいさつできるようになりなさい」,「3分以内に道具の準備や片づけができるようになりなさい」,「人が説明をしているときに私語はしない」といったことを学生に伝え,出来たら即ほめます。こうした肯定的フィードバックが学生の授業評価を高めやすいことは授業の科学で実証されていますし,何よりも,目標をもって授業に参加するのとしないのとでは学生の意欲が大きく異なります。

今後も,「教師は死ぬまで先生と人から言われる唯一の仕事である」ことを肝に銘じて,学生とぶつかっていきたいと思います。



■学生の自由意見


top先頭へ戻る