理系部局

熱力学 (再履修クラス)  工学研究科教授 近久 武美

■シラバス

【授業の目標】 エネルギーの変換、保存、ならびに質の変化に関する基礎学問である熱力学について学習する。熱力学の基礎知識を習得し、変化の方向や状態変化などの問題について熱力学を適切に応用する力を養う。
【到達目標】 定期テストでは熱力学に関係するエンジニアリング的問題を課するので、これを時間内に正確に解答できる学力を持つこと。     
【授業計画】 1. 熱力学第一法則(4回)エネルギー保存則の導出とその応用、内部エネルギーとエンタルピーの意味、絶対仕事と工業仕事   
2. 理想気体(2回)理想気体の状態方程式、比熱、断熱変化、ポリトロープ変化   
3. 熱力学第二法則(4回)カルノーサイクル、可逆・不可逆変化、エントロピー、有効エネルギー、化学平衡
4. 蒸気の性質(2回)蒸気の一般的性質、蒸気の熱的状態量、乾き度、蒸気表、
5. 湿り空気(1回)絶対湿度と相対湿度、湿り空気の比容積および比エンタルピー、湿り空気線図、湿り空気の状態変化
6. 各種サイクル論(1回)ピストンエンジンサイクル、ガスタービンサイクル、ランキンサイクル
7. 熱力学のまとめ(1回)熱力学の要点と学習のまとめ  
【評価の基準と方法】 講義内容の理解度は、講義中に行う小テストならびに定期試験によって評価する。90点以上:秀、80点以上:優、70点以上:良、60点以上:可  


■授業の取組,工夫等について

1.授業の目的・内容

本講義は機械工学の4大基礎力学の一つである「熱力学」に関する必修講義であり、エネルギーの変換、保存、ならびに質の変化に関して学習するものです。2年生の正規授業(60名づつ2クラス2教員で担当)で不合格となった学生を対象としています。正規授業でも比較的良い評価を頂いておりましたが、今回、このような評価を再履修クラスで頂き、嬉しく思っております。

2.授業実施上の取組・工夫

授業では、特に下記のような心がけ・工夫をしております。
 @大きな声ではっきりと発音し、かつ板書する
 A強調すべき要点を最少に絞り込み、飽きさせない
 B授業中に演習問題を必ず入れる
 C小テストを有効活用する

最初の2点は当然のことですが、授業を受ける側の気持ちになることを特に心がけております。また、エンジニアとしての将来の仕事と本学問がどのように関連しているのか、最初の講義において具体例を挙げて説明しております。次に、学問の基礎概念を理解し、さらに問題を解く力を付けるために、授業中には必ず演習問題を取り入れるようにしています。概念を式で説明しただけでは、学生の理解はほとんど深まりません。出席を取るのも、この演習をしている時間を利用しています。

私の授業の特徴は期間中に小テストを3回行うことです。テストは1時間の解答ののち、学生間で答案を交換し、黒板で私が行う解答にしたがって採点させます。もちろん、採点基準を明確にすると同時に、不正が最少となるように工夫しております。ただし、曖昧さを含んだテストである点も、学生に理解してもらうようにしています。これにより、学生に緊張感を持たせながら、理解力を深めるほか、期間途中での落ちこぼれを予防します。他の学生の採点を行わせることも、理解を深めるのに役立っていると考えています。

この小テストはTAを利用することも可能ですので、自分の出張のやり繰りをする上でも有用です。授業の最後には「全体のまとめ」を行っておりますので、正味の講義を行える時間はかなり限定されることになります。したがって、講義内容が冗長となることは無く、必然的にポイントを絞った説明をせざるを得なくなります。

以上、工夫内容を紹介させて頂きました。今回の評価を励みに、さらに教育・研究に努力したいと考えております。



■学生の自由意見


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