シリーズ1・北大構内の樹木(1991年)

4.ポプラ

 ポプラ(セイヨウハコヤナギ Populus nigra var. italica)は、北海道のイメ−ジの1つをになう、重要な樹木ではないでしょうか。というのは、明治の中ごろに北アメリカから入ってきたポプラは、牧場の境界などにせっせと植えられた結果、広大な農地と、まっすぐ天に向かって伸びたポプラの組合せが、北海道の代表的な景観の1つとなったからです。

 その中でも最も有名なのが、北大第一農場のポプラ並木で、これは明治36年に林学科の学生達が植えたものです。しかし昭和29年の台風でかなりの木が倒されたうえに、老齢化が激しく、現在では北18条通りの馬場付近の並木と、中央通りの生協食堂前の並木の方が、美しいようです。

 ポプラとは、元々ヤナギ科ヤマナラシ属の落葉高木をさしますが、一般にはセイヨウハコヤナギをさしています。生長が早く、大きいものは高さ40m、直径1mにもなります。雌雄異株で5月ごろ花が咲き、6月に結実します。ポプラの仲間は植物生態学で言うところの、先駆植物(pioneerplant)に分類され、天災などで裸地ができると、綿毛に包まれた種子が風で運ばれてきて、いち早くそこに定着します。従って、明るいところを好み、生長が早く、挿し木でもすぐ増える性質がある反面、高木の樹木としては寿命が短く、風で倒れやすく、虫も付きやすいのです。また、わずかな風にも葉がさらさらと音を出してそよぐのが、ポプラの特徴で、ラテン語の学名のポプルス(Populus)は「ふるえる」という意味の言葉から出たという説があります。

ポプラ(セイヨウハコヤナギ)
Populus nigra var. italica