本年6月釧路市でラムサール条約締約国会議が開催されるため、「ラムサール条約」という言葉をたいていの皆さんはお聞きになったことがあるでしょう。ラムサール条約の正式名称は「特に水鳥の生育地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。1971年イランのラムサールで開催された国際会議で採択されたことからこの略称がつきました。
ラムサール条約の目的は、水鳥をはじめとする野生生物の生育地として重要な湿地の保護・保全・適正利用の推進を目的としています。さて、ここでいう湿地とは、湿原や湖沼ばかりではなく、川岸や海岸の浅瀬、干潟や水深6m以下の海、水田も含みます。また、自然であるか人工であるか、永続的であるか一時的であるかを問いません。国境のない渡り鳥にとって湿地は、生育地であり、長い旅の途中で羽を休め次の飛行のために必要なエネルギーとなる食べ物を与えてくれる場所でもあるのです。従って地球規模で移動する渡り鳥を保護するためには、国家間で協力して湿地を保全しなければなりません。
地球規模の環境問題が取り沙汰される今、ラムサール条約の果たす役割は世界的に注目されていますが、同時に多くの課題も抱えています。たとえば東南アジアには重要な湿地が多いにもかかわらず加盟国が少ないといった問題です。今後多くの国がこの条約に加盟して、世界の重要な湿地が全て登録湿地となり、貴重な自然が子孫に受け継がれていくことがラムサール条約の大きな目標です。
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ミズバショウ
(Lysichiton camtschatcense)
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