シリーズ4・日本の絶滅の恐れのある植物についてI(1994年)

3.レッド・データ・ブック

「レッド・データ・ブック」というのは、絶滅の危機にある世界の生物種の現状を示したデータ集のことです。1988年に国際自然保護連合(IUCN)が出版したのですが、本の表紙が赤かったために、赤い資料集=レッド・データ・ブックと呼ばれるようになりました。日本では、日本植物分類学会の有志の提案に応じて、日本自然保護協会(NACS-J)と世界自然保護基金日本委員会(WWFJ)が事業主体となり1989年に維管束植物(種子植物およびシダ植物)の日本版レッドデータブック「我が国における保護上重要な植物種の現状」が刊行されました。このレッドデータブックでは、絶滅のおそれのある植物がどれくらい危険な状況にあるのかを評価するのに、以下の 5つの基準を用いています。

絶滅:野生状態ではどこにも見あたらなくなったもの。

絶滅危惧種:個体数が異常に減少し、放置すればやがて絶滅すると推定されるもの。

危急:今すぐ絶滅という心配はないが、放置すれば確実に絶滅の方向に向かうと判断されるもの。

稀少:生育地が限られたり、個体数が少ない種。特に絶滅が危惧されることはないが、何らかの外圧が加わればすぐに危険な状態においやられるもの。

現状不明種:危険性が高いが実態のよくわからないもの。

 日本版レッドデータブックでは、絶滅種が35、絶滅危惧種146、危急種678、現状不明種36、合計895もの種がリストアップされており、日本の野生植物達が大変危険な状態であることを示しています。

オゼソウ
Japonolirion osense