北海道は日本の豆類の一大生産地でダイズ、アズキ、インゲンの生産量はそれぞれ全国一で、畑作の重要な作物となっています。明治後期から昭和初期にはエンドウ、インゲンなどが大量に海外へ輸出され、第一次世界大戦による国際市場価格の高騰時には「豆成金」が出現するほどでした。しかし冷害に弱く、生産量や価格の変動が大きく不安定な一面もあります。
ダイズ(Glycine max)は熱帯から北緯52度までの広い範囲で栽培されていますが、原産地は中国の東北部とシベリア地域とみられており、日本へは縄文時代に中国から朝鮮半島を経て伝来したと推定されています。一年草で、高さは20cm程度のわい性のものから180cmぐらいのものまで様々です。根には小さなこぶがたくさんついており、この中に根粒菌がいて空中の窒素を取り込みます。油やたんぱくの資源であるダイズは、未熟な種子は枝豆や野菜に、乾燥した種実は発酵加工してみそ、しょうゆ、納豆などに、豆乳加工で豆腐、油揚げ、凍り豆腐、湯葉、その他きな粉、煮豆、菓子原料、ソースの原料などにされるほか、食物以外にも非常に幅広く利用されています。道産の大豆は良質で、豆腐、煮豆など食品用に広く利用されていますが、収益性に乏しく作付面積は減少傾向にあります。
アズキ(Vigna angularis)は温帯アジアの原産で日本、朝鮮半島南部、中国では古代から栽培されていますが、ヨーロッパやアメリカではほとんど作付されません。温暖な気候に適し、生育中はかなりの高温にも耐えるのですが、低温に弱く霜害をしばしば受けます。北海道のアズキは風味がよく品質に優れていることから、製菓原料として高い評価を受けており、生産量の全国シェアは84%に達しています。
インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)は南メキシコから中南米が原産といわれており、日本には江戸時代に伝えられました。一年草でつる性、わい性、さらに中間型があります。とら豆、おおふく、大正金時、大手亡、うずら豆、マスターピース、黒三度など、品種の数が非常に多いのが特徴です。原産地が熱帯から亜熱帯の標高1000〜2000mの高冷地なので温暖な気候を好み、寒さに弱く霜で枯死してしまいます。インゲンマメは北海道特産品として全国生産量の89%を占め、製あん、製菓に広く利用されています。
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