森林圏ステーション
天塩研究林

〒098-2943
北海道天塩郡幌延町字問寒別
TEL:01632-6-5211
FAX:01632-6-5003
tesio@fsc.hokudai.ac.jp
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<目的・特色>
 天塩研究林は道北の幌延町にあり、日本最北の森林帯に属しています。本林は天塩川支流問寒別川の源流部を占めていますが、問寒別川の東側と西側では地質が大きく異なっています。とくに問寒別川の東側は、地質が蛇紋岩のため超塩基性土壌が形成されており、アカエゾマツの純林が成立しているほか、テシオコザクラなどの固有の植物も自生しているなど独特の景観をもっています。また、開拓期以来の数回にわたる山火事のため、林内には広大な面積の山火事跡地が存在し、その多くが未立木のササ地になっています。


写真1

<研究・教育>
 蛇紋岩地帯の山火事跡地では1980年代よりアカエゾマツ林の回復事業が行なわれてきました(写真1)。この事業は風衝地を含む特殊土壌を対象にしたものであり、困難な条件下で遂行されています。図1は冬期の風の状況を表わしています。10ms-1を超えるような強い風が吹くと地吹雪が発生するため、植栽地では吹き払いが生じ、土壌凍結を引き起こします。植栽木を寒風から守ること、土壌凍結を防ぐことなどが森林の回復のために重要です。この事業では、このような気象観測などのほかに、土壌や水文調査も平行しておこなっており、森林の形成と環境の関係を調べています。



図1

 地球温暖化が懸念されている現在、森林のもつ機能でもっとも関心が高いのは、二酸化炭素の吸収に関することでしょう。本林では、国立環境研究所・北海道電力と共同で、北海道北部で一般的な針広混交林、北東ユーラシアに広く分布するカラマツ林を対象に、二酸化炭素収支や吸収機構を解明するための研究を開始しました。タワーを用いた二酸化炭素フラックスの測定(写真2,3)、流域規模での炭素収支やバイオマス量の調査などが実行あるいは予定されています。


写真2

写真3

 とくにユニークなのはカラマツ林における研究で、約15haに苗木を植栽し、それが成木に達するまでの二酸化炭素の収支を明らかにしようという遠大なものです。その概要を図2に示します。


図2
(拡大図 164KB 1200×936)