水圏ステーション
洞爺臨湖実験所

〒049-5732
北海道虻田郡虻田町字月浦122
TEL:0142-75-2651
FAX:0142-75-2943
toya@fsc.hokudai.ac.jp
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<目的・特色>
 昭和11年(1936年)に洞爺湖漁業協同組合が建設した姫鱒孵化場が当時の函館高等水産学校に寄附されたことに始まり、昭和41年(1966年)に水産学部附属洞爺湖臨湖実験所となった、国立大学水産系の唯一の臨湖実験所です。洞爺湖は国立公園内にある湖水面積約70km2の火山性カルデラ湖で数十年おきに噴火を繰返す有珠山の噴火の影響を受ける世界的にも珍しい湖で、湖水は水力発電、農業用灌漑用水および飲料水として利用される環境保全上極めて重要な湖です。

庁舎

<研究・教育>
本実験所では、以下の4プロジェクト研究を行っています。


1)湖沼型サケ科魚類をモデルとしたサケの母川回帰機構に関する研究

 ヒメマスとサクラマスをモデルとして、母川回帰をコントロールするホルモン、母川を識別する感覚機能、テレメトリーによる回遊行動解析を行い、回帰率向上によるサケ科魚類資源の増加、および動物の記憶と本能行動の解明を目指しています。また、サケの回遊行動を自動追跡するロボット船の開発も行っています。



2)洞爺ベニザケ計画

 洞爺湖と長流川は壮瞥滝(高さ18m)により分断されて、ヒメマスは海に下れません。ヒメマスのスモルト(海水適応能を獲得した状態)を長流川に放流したところ2年後にベニザケとして回帰しました。壮瞥滝に魚道を設置して、洞爺湖にベニザケを回帰させることを計画しています。




3)洞爺湖ワイズユース:洞爺湖の生態系構造調査に基づく湖水環境保全と魚類生産管理の両立に関する環境生物学的研究

 洞爺湖をモデルとして、湖水の環境を保全しつつ、有用魚類(ヒメマス・ワカサギ・サクラマス)の安定的な漁獲を図る目的で、流入河川を含めた洞爺湖の湖水環境調査と食物連鎖を考慮した生態系構造調査を行い、調査結果に基づいて魚類稚魚の放流操作を行い、安定的な湖水の生物生産力を無駄なく利用できる水質および魚類生産の管理方法に関する研究を進めています。




4)有珠山噴火に伴う洞爺湖生態系の変化に関する総合的研究

 有珠山が23年ぶりに噴火して、流入した火山灰は湖深部に高濁度層を形成しましたが、表層部ではリンを添加して一時的に植物プランクトン・動物プランクトンを増加させました。洞爺湖の物理・化学・生物学的調査を行ってきた各分野の専門家が学際的に結集して、有珠山噴火に伴う洞爺湖の湖水環境と生物資源の変動を詳細かつ総合的な調査を行っています。