国際シンポジウム
Preparation of biological exploration to the coastal of Circum-north Pacific
Ocean
-phylogeography and response of creatures to environmental changes-
文責:山崎
11月5日に我らがボス、宗原先生が主催するシンポジウムが函館キャンパスオープンスペースで開かれました。
・・・その2,3週間前、
最近頻繁に開かれる臼尻ミーティングの話し合いが片付いたころ、
「来月の5日にシンポジウム函館でやるから裏方手伝って」
という指令が。
なんでも、日本各地の研究者と、ロシアの研究者を集めて開くものだそう。
内容は、環北太平洋の生物調査へ向けての準備段階で、それぞれの研究について理解するというものでした。
が、
ここでミーティングを終了させてしまった私たちが悪かった!
重要な仕事内容について何も聞いてない。時間は?場所は?学校?
結局、いつもどおり(?)前日にその詳細が明らかに。
「あ、シンポジウムの後懇親会行くのにみんな連れて行くから、あなたたちで車何台か出して」
先生に笑顔で頼み事されると学生の分際で断れるはずもない。
(一同)「わかりました」
当日、時間通りに始まったシンポジウムは、宗原先生のイントロからスタート。

さすがの先生もイントロは穏便に済ませてくださいました。
シンポジウムの内容は次の通りです。
和題
「環北太平洋沿岸生物相研究の新展開−歴史検証と未来予測−」
(趣旨説明 宗原)
阿部 剛史 :色丹島海藻相調査の概要報告
矢部 衞 :浅海性カジカ類の生物地理〜知床調査と千島列島国際調査(IKIP)報告
Nina Klockova :Biodiversity of seaweeds in Kamchatka
園田 武 :環北太平洋沿岸の汽水性生物相
千葉晋・田中一裕:潮間帯の巻貝にみられる低温耐性の緯度勾配
古屋 康則 :カジカ科魚類における交尾の多系統進化に伴う生殖形質の進化
四ツ倉 典滋 :北太平洋西部におけるコンブ類の多様性
宗原 弘幸 :環北太平洋要素種郡の生物地理と進化〜なぜ、アイナメ科は種多様性が低いのか
東 典子 :分子遺伝マーカーによるベニズワイガニ種群の系統地理学
木村 幹子 :コメント(生物多様性問題専門家の立場から)
(結び 矢部) (敬称略)
北太平洋に生息する種を扱っている研究とはいえ、その対象種は様々です。色々な生物の研究の話を聞くことができて、本当に有意義な時間でした。
この北太平洋に生息する種の生物相はある境界を境に全く異なる、しかし、ロシアでの標本採集が困難(現在は生物持ち出し禁止)なために北太平洋全体での種多様性・生物相などを明らかにすることができない、という問題を抱えている方が多いようです。
そういった研究者を集めて、この問題を解決しようとプロジェクトを立ち上げたのが宗原先生でした。
いつも奥の部屋でノックするのさえ恐怖を感じる程難しい顔をして何やら考え込んでいた先生がこんな大きな構想を抱いていたとは・・・!!さすがです。
しかし。
おちゃめな先生の話が普通に終わるはずがない。
そうです。先生、やってくださいました。
発表中、突然スライドが真っ白に。そしてボタンを押すと流れ出すテーマソング。
臼尻OGの木村さんの研究のいきさつをまとめたスライドだったのですが、なぜか巨人の星のアニメーション。それも1枚だけではありません。2,3枚でやっと嵐が過ぎ去ったと思いきや、次のターゲットは同じくアイナメを研究するM1の堀田さんに。
懇親会でNinaさんは先生のこのスライドについて、おもしろいと言っておられました。今回のシンポジウムに参加した方々が心の広い人たちで本当によかった・・・!
最後の結びで矢部先生が言っておられましたが、北太平洋は熱帯域と比べるとまだまだ研究は進んでいません。
「悔しいじゃありませんか!」
と、熱弁された矢部先生にはびっくりしましたが、本当にその通りだと思います。北大の水産学部だけでなく、もっと多くの人が北の海を研究するようになれば、閉ざされたロシアの道も開けるのではないでしょうか。
と、最後だけまじめになってしまいましたが、色々と考えさせられたシンポジウムとなり、また多くのものが吸収できて本当に裏方でも参加できてよかったと思いました。
(結局仕事は電気の係りだけ・・・4人かり出された意味はどこに?)