「海を学び 伝える 科学教育ワークショップ ?MARE(マーレ)体験会?」

文責:阿部拓三


 324日(木)、北大水産学部構内の産学官交流プラザにて、海の科学教育について考えるワークショップを開催しました(ポスター)。沖縄をベースにして海をテーマとした研究・教育活動を全国展開している、NPO法人海の自然史研究所(ジャパンMAREセンター)の主催です。対象は、子供達への海の教育活動に興味を持つ方々。これから函館でどんな活動が出来るのか、その可能性を探ることが目的です。今回は遠く沖縄より、海の自然史研究所の平井さん、今宮さんにお越し頂きました。

 ※ MAREMarine Activities, Resources and Education)は、カルフォルニア大学のローレンス科学教育研究所において開発・運営されている海を学ぶ体験型科学教育カリキュラムです。海の自然史研究所では、これを日本語版に翻訳し、日本での普及に取り組んでいます。

(海の自然史研究所、MAREについては下のホームページをご参照ください)


 今回のワークショップでは、2つのMAREアクティビティー(「サメとの遭遇」「水鳥たちのウェットランド食堂」)と、MAREと科学コミュニケーション実践講座についての紹介、科学コミュニケーションについて考えるアクティビティーを実施しました。そして最後にティスカッションを行う盛りだくさんの一日。10時開始で終了は18時の予定でした。

 年度末の多忙な時期にも関わらず、大学生、大学院生、大学の先生方、函館国際水産・海洋都市推進機構の職員の方々など総勢18名の方々にご参加いただきました。函館で実際に海の教育活動を行っている学生さんや先生方も多く、最後のティスカションの時間も盛り上がり時間が足りない程盛況のワークショップとなりました。

 MAREアクティビティー「サメとの遭遇」の一こま。会場の一部を実際の海に見立て、サメの研究者になったと仮定してフィールド調査を行います。その後、得られたデータの解析や解釈の仕方が体験できるようになっています。写真の後方ではサメ研究者の仲谷先生と臼尻実験所宗原先生も調査に参加されています。

 科学コミュニケーションについて考えるアクティビティーの様子。小さなコップの中に海を再現し、水の特性を教える4つの方法を体験します。全く同じことを伝えるのにも様々なアプローチがあり、その特徴と効果を理解し上手に使いこなすことの大切さが実感できます。

 最後のディスカッションの様子。一日の振り返りと、今後に向けた活動の展開についてなど、様々な話題がのぼりました。この時間には1時間以上用意していましたが、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 筆者は1年半前まで、宮城県は南三陸町にある研究・教育施設、南三陸町自然環境活用センターに勤務しており、その当時から海の自然史研究所にお世話になっていました。MAREは、科学的な考え方そのものを育成する教育プログラム。このアクティビティーを体験した子供達と一緒に海に行くと、彼らの目のつけどころが大きく変わってきます。ワイワイと海辺で生きものたちと戯れ合うだけでなく、その生きもの達の姿かたちの理由や生活の仕方に想像をふくらませてくれるようになるのです。函館の子供たちにも是非そんなワクワクするような機会を提供できたら素敵だなとずっと思っていました。

 地域の自然はその地域の大切な財産です。経済効果を産み出す海の資源や産業に関する研究はもちろん大事です。でもそれと平行して、地域の子供たちに上手に海と付き合っていく方法を伝えていくことが、1020年後、あるいはもっともっと先の地域づくりにつながっていくと思っています。誰もが認める海洋都市函館を目指すには何が出来るのでしょうか?まずは海を知ること、そして見つめ続けることでしょう。

 今回ご参加頂いたみなさま、開催にあたりご協力頂いた水産学部事務部の方々、そして遠く沖縄からお越し頂いた海の自然史研究所の平井さん、今宮さん、本当にありがとうございました。

 次の機会をどうぞお楽しみに!

<関連ホームページ>

NPO法人海の自然史研究所

http://www.marinelearning.org/index.html

MARE

http://www.marinelearning.org/mare/index.html

南三陸町自然環境活用センター

http://www.sznature.jp/




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