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基本理念と長期目標

平成15年9月17日
北海道大学評議会

 北海道大学は、大学院に重点を置く基幹総合大学であり、その起源は、日本最初の近代的大学として1876年に設立された札幌農学校に遡る。爾来、帝国大学を経て新制大学に至る長い歴史のなかで、本学は、「フロンティア精神」、「国際性の涵養」、「全人教育」及び「実学の重視」という教育研究に関わる基本理念を掲げ、培ってきた。
 社会の要請に応えて国立大学法人としての歩みを始めるにあたって、北海道大学は、これらの基本理念を再確認するとともに、社会に対する説明責任を認識しつつ、新たに獲得した自由の中で、新世紀における知の創成、伝承、実証の拠点として発展するための長期的な目標を、以下のように定めるものである。

第1 フロンティア精神

 フロンティア精神とは、学生及び教職員がそれぞれの時代の課題を引き受け、敢然として新しい道を切り拓いていくべきとする理想主義を意味する。札幌農学校の開校式にあたってクラーク博士が唱えた"lofty ambition"(高邁なる大志)という言辞を端緒として、世紀を超えて北海道大学を揺るぎなく支えてきた基本理念である。

 21世紀に至り、学問におけるパラダイム転換や新たに提起される人類的課題に応え得る研究を不断に展開することが、現代におけるフロンティア精神の発現である。北海道大学は、学問の自由を基礎に、純理と応用の別を問わない創造性豊かな研究を推進するとともに、大学院組織等の柔軟な展開を通じて研究教育機能を飛躍的に発展させることにより、人類史的課題に応え得る世界水準の研究の推進を目指す。

第2 国際性の涵養

 欧米の文化と科学技術を導入し、外国人教師の英語による授業を行った札幌農学校は、設立当初から多様な世界にその精神を開いていた。それ以来、多くの本学の卒業生が海外において活躍し、国際性の涵養という理念が、さまざまな形で受け継がれている。

 教養教育の充実によって自文化の自覚に裏づけられた異文化理解能力を養い、外国語 コミュニケーション能力を高め、国際的に活躍できる人材を育成することの必要性はいうまでもない。北海道大学は、学生及び教職員の国際性を涵養し、国際社会の発展に寄 与するため、海外留学・研修の機会を拡大するとともに、外国人研究者・留学生の受け入れを積極的に推進し、アジア・北方圏をはじめとする世界の人々との文化的・社会的交流の促進を目指す。

第3 全人教育

 札幌農学校は、農業専門家の養成に止まらず、豊かな人間性と高い知性を兼ね備え、広い教養を身につけた人間の育成を図った。このことは、内村鑑三、志賀重昂、新渡戸稲造、有島武郎など思想・文学をはじめ、人文社会分野における優れた人材を次々に輩出したことにも示されている。北海道大学における全人教育の理念は、今日に至るまで、専門的知識を活用するための総合的判断力と高い識見を備えた人材育成の基盤としての教養教育を重視する伝統として継承されている。

 この理念をさらに発展させるために、北海道大学は、豊かな人間性と高い知性を涵養する幅広い人間教育を進め、自由・自主独立の精神の涵養と自律的個の確立を図るとともに、人権を尊重し、社会的要請に的確に対応しうる基盤的能力の育成を目指す。

第4 実学の重視

 実学の重視という理念は、札幌農学校が設立後の様々な苦難を乗り越えて総合大学へと発展する過程において二つの意味を含みつつ定着した。即ち現実世界と一体となった普遍的学問の創造としての研究と、基礎研究のみならず応用や実用化を重んじ研究成果の社会還元を重視するという意味である。北海道の広大な自然の中で行なわれた宮部金吾の植物の研究や中谷宇吉郎による雪の研究等は、身近な現象を芽として普遍的真理を創造した研究の精華であったし、北海道大学における研究の中には、北海道の産業とともに発展したものが少なくない。

 北海道大学は、実学重視の理念の普遍的かつ今日的意義を追求し、現実世界と一体となった普遍的真理や、北海道の特性を生かした学問の創造を推進するとともに、産学官の連携協働の拡大を通じて、研究成果を北海道、さらに日本、世界に還元する。あわせて大学院における高度な専門家及び職業人の養成並びに社会人教育を充実することを目指す。

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