Instrumental Analysis Division, Equipment Management Center

Creative Research Institution, Hokkaido University

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タンパク質配列分析をご依頼の方へ

《タンパク質配列分析》

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分析データ出力例

データ出力例

 

クロマト図が最も重要なデータになります。単一なサンプルが確実にあれば明確なデータが得られコンピュータも配列読み取りを間違えません。

しかし、サンプル量が少なく各サイクルのシグナルが小さいときはコンピュータは間違った配列を出力します。 必ず、前後のクロマト図を見比べてご自身でご判断下さい。

お返しするデータの中のUSER SEQUENCE SUMMARYにある左側のAA(1文字表記)はオペレーターが読んだ配列で(判読できないものはXと表記)、右側のAAは機械が自動判読したものですが、正確さの保証はいたしかねますので、あくまで参考にとどめてください。

 

Procise 492でのBradykinin溶液サンプル10 pmolの分析例

 

データを読むときの参考事項

  • PTHアミノ酸の種類により収率やバックグラウンドの高さが違うため、ピークの高さの絶対値ではなく、前後のサイクルでの変化量が配列を決める鍵です。前のサイクルより増えているピークの増加量に注目してください。
  • 前のサイクルと比較できないため、特に微量のサンプルでは、1 サイクル目は以降のサイクルより判読が難しくなります。
  • 1 サイクル目ではコンタミ由来のピークが出やすいです。サイクルが進むにつれコンタミ由来のバックグラウンドは減少します。
  • 量に大きく差がある複数のペプチドの混合物を分析したとき、一種類のペプチド断片から得られるPTHアミノ酸の量は各サイクルで大体同じくらいになることから、主なペプチドについて配列を読むことができる場合があります。
  • 等モル量のPTHアミノ酸でも、アミノ酸の種類が違うとピークの高さが異なります。
  • 完全に切断されなかった未反応物が次サイクルに出てくることがあります。同じアミノ酸が配列に2 つ続いている時、後のもののほうがピークが高くなります。
  • サイクルが進むにつれPTHアミノ酸の収量は減少します。
  • 反応効率などにより、シークエンサーで検出されるPTHアミノ酸は、実際のサンプル量の1 / 3 程度になります。
  • Ser、Thr、Arg、Trp、Hisは他のPTHアミノ酸より回収率が低く、Cysは検出されません。
  • Asn、Glnは一部が加水分解され、Asp、Gluのピークも検出されます。
  • 水酸基などが修飾されたアミノ酸は、分解物しか検出されないことがあります。
  • N末アミノ酸の修飾(アセチル化、ピログルタミル化など)されたサンプルはエドマン分解が進行しませんので配列決定はできません。
  • エドマン分解を繰り返すことでペプチド内部の非特異的な切断が徐々に進行し、分析サイクルが進んでから全体的にバックグラウンドが高くなることがあります(分子量の大きなペプチドで顕著です)。N末アミノ酸が修飾されているのか、サンプルが少ないのかを見分ける目安になることがあります。
  • 1、2 サイクル目で同じアミノ酸が配列としてあった場合、そのアミノ酸に対しバックグラウンド値が異常に高く設定されてしまうことがあります。
  • Asn-Glyという配列があるとAsn-Glyで環構造が形成され、Asn以降の分解反応が起こらないという報告があります(新生化学実験講座1)。しかし、当方では、問題なく分析できている分析例があります。
  • Cys-CysなどSS結合が残っていると、その残基以降の分析が進まず極端に収率が落ちます。サンプル調製の過程で還元処理をされることをお勧めします。
  • 配列によっては分解反応が進みにくく(Proで顕著)、その配列のサイクル以降、直前のサイクルのピークが残って出てくるようになることがあります。このような場合、サンプル量を増やしても判読できる残基数が改善しないことがあります。

データの説明

1.表紙
SAMPLE INFORMATION SEQUENCER INFORMATION
Sample Name 試料名 Name 分析機器のシリーズ名
ID Code 設定していない Model Number 分析機器のモデル名
Std Amount 標準試料量 ※注:492となるべきところだが、294と表示される場合がある。訂正できない。
Sample Amount 設定していない Method 設定していない
Detector Scale 検出器の最大検出幅 Cartridge 設定していない
Comments 設定していない Operator 設定していない
2.クロマト部
HPLCチャート 縦軸は吸光度(mV)、横軸は時間(min)。Cycle1 はブランクのデータ、Cycle2 は標準品のデータとなっており、サンプルの分析サイクル(Residue)はCycle3 からになる。
Peak ID PTHアミノ酸の種類
R TIME 保持時間(min)
C TIME 標準品の保持時間(min)
HEIGHT ピークの高さ
PMOL HT ピークの高さから求めたPTHアミノ酸回収量(pmol)
3.最後にまとめて印刷されるもの
USER SEQUENCE SUMMARY RES 分析サイクル
AA オペレーターが読んだ配列(1文字表記)
R TIME 保持時間(min)
C TIME 標準品の保持時間(min)
RAW PMOL 各ピークのベースラインの高さから計算したpmol数
BKGD PMOL

RAW PMOLからバックグラウンドを引いて計算したpmol数。バックグラウンドは配列ではないアミノ酸のピークの高さから自動計算する。
※注:Blankのサイクルの結果から計算しているのではない。

LAG PMOL 次サイクルのピークの高さからバックグラウンドを引いたものを、前サイクルの未反応分としてBKGD PMOLに足して計算したpmol数。
AA 機械が自動判読した配列
Raw Pmol Table 各PTHアミノ酸の各サイクルにおけるRAW PMOL数
Bkgd Pmol Table 各PTHアミノ酸の各サイクルにおけるBKGD PMOL数
Lag Pmol Table 各PTHアミノ酸の各サイクルにおけるRAW PMOL数