準硬式野球部は昭和28年に創部され、今年は節目の50周年に当たる。それを記念し、『The Field of Our Dreams』と銘打った祝賀会、野球大会、ゴルフ大会、講演会が8月30日から9月1日までの3日間に亙って盛大に行われ、それぞれの夢を心行くまで語り合った。祝賀会には中村総長等の来賓8名、現役25名を含め丁度200名が出席した。年末には記念誌の発行も予定されている。この準硬式野球部(部長・坂井昭宏文学研究科教授)とそれを支えるOB会を簡単に紹介したい。
使用する道具は硬式と同じであるが、ボールはH球と称され、糸巻きの芯にゴムの外皮であるところが唯一異なる。そして、硬式野球部員のように華やかな球歴の持ち主ばかりではない。入部当初は満足にキャッチボールもできず、ソフトボールしか打てないようなバットスイングも珍しくはない。しかし、野球が本当に好きな連中の集団である。体力不足と技術の未熟さを努力と効率的な練習で補う伝統は、創部以来連綿と引き継がれてきた。歴代指導者の情熱は道内無敵の黄金時代を幾度となく築き上げ、全国大会出場回数も17回を数える。地元開催となった今年は、全国ベスト8進出を果たした。昭和47年以降は女子マネージャーがグラウンド内外で活躍している。
学問との両立を果たし、数々の思い出を胸に社会へ巣立った部員たちの職業はゆりかごから墓場までと千差万別で、記念講演会の講師にも事欠かない。昭和36年に設立されたOB会はOB350名、OG35名を数える大所帯となった。年に5回発行されるOB会報により現役の活躍を知り、春と秋のOB戦で手ごたえを直接感じ取る。そして、5年毎に懐かしいB球場に集う。南は九州、沖縄から万難を排して駆け付ける。還暦を過ぎても、下腹が出ても、目の輝きだけは当時と変わらない。夫人、子供、婚約者らがその姿に熱い声援を送る。色とりどりのユニフォームの背番号は「30」(監督)と「10」(主将)が多く、各々の職場野球チームで中心的な役割を担っていることが伺える。
この50年間に練習場は3度、ユニフォームも3度変わった。しかし、部員の野球を愛する気持ちは全く変わらなかった。野球を共通点として築かれた友人関係はかけがえのない財産であり、かたい絆で結ばれている。
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