皆さんは,「都ぞ弥生(明治45年寮歌)」を歌う前に「楡陵謳春賦 吾等が三年(みとせ)を契る絢爛のその饗宴(うたげ)はげに過ぎ易し…」と,いわゆる“前口上”と称して節をつけながら述べていませんか。
  かなり以前(約30年以上前)から,「都ぞ弥生」を歌う前にこの文句を述べることが通例になっているようですが,「都ぞ弥生」には序文は存在せず,「楡陵謳春賦」は「鳴呼茫々の(昭和11年寮歌)」という歌の序文として作られた作品です。
  「鳴呼茫々の(昭和11年寮歌)」,そして,この歌の序文「楡陵謳春賦」の作者で,本学のOBの宍戸 昌夫 氏から,「都ぞ弥生」を歌う前にこの序文を述べることについて,作者の本意としておらず,残念でならないというお手紙が本学に寄せられました。
  「楡陵謳春賦」は,名文句ゆえ「都ぞ弥生」を歌う前に述べられるようになったものと考えられます。しかしながら,作者の宍戸氏は,このことを本意としておりませんので,これからは,大先輩である作者のお気持ちを尊重し,良識ある対応を望みます。


−「寮歌集(編集・発行 北海道大学恵迪寮)」より−

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