第二回学生シンポジウム開催委員長
大学院工学研究科修士課程2年 岸本 和也

 平成18年11月11(土), 12日(日)に,北海道大学遠友学舎において,「第二回学生シンポジウム」を開催しました。この催しは,本学が総合大学であるという特色を生かし「様々な分野・学部の研究に触れ,知識の幅を広げること」を趣旨としたものであり,今年度は北大元気プロジェクトにも採択され昨年度より規模を大きくして開催することができました。発表は両日併せて 19名の学生と2名の社会人が行い,遠友学舎には,土曜日76名,日曜日45名の参加者が集まり大盛況のうちに終わることが出来ました。土日にこれだけの人がシンポジウムに来るこの大学の素晴らしさ,研究・学問の幅広さには,本当に感激しましたし,アンケートからも参加者の知的好奇心を大きく刺激したことが伺え,是非,来年度以降も続けていきたいと感じております。




 ついに,開催日11月11日(土)を迎えました。雪が舞う悪天候でありましたが,順調に来客数が増えていきました。講演者にはあらかじめ「出来るだけ専門用語・数式は省くこと」をお願いし,「研究結果よりも,どうしてその研究が必要なのか,研究がうまくいくとどんな良いことがあるのか」について重点的に話して頂くよう頼みました。そのため専門分野以外でもしっかり聞けば理解でき,どの講演も真剣に聞く場面あり,笑いもありと理想の展開でした。発表者は皆さん上手で,土日に講演を引き受けてくださっただけあってエネルギッシュな人が多く,パワフルでした。内容も様々で,私が所属する工学研究科の学生の話も面白かったですし,普段の研究生活ではなかなか聞くことが出来ない医療系の話や,文系の研究はとても新鮮でした。特に,法学部卒業生の方の憲法の話は非常に面白く,政治に対する考え方が少し変わりました。北大には色んな学生がいるんだなと実感できましたし,様々な学問・研究に触れられるのは総合大学の素晴らしいところだと感じました。しかし,総合大学のその素晴らしいところを味わっている人は,非常に少ないのも事実だと思います。北海道大学では1・2年次に教養などの科目や,部活,サークルで他学部の学生と触れ合う機会が多いのですが,年次が進むにつれ専門性が深まり,他学部・研究科の学生と話したり,議論したりする時間,機会が減っていきます。専門分野をしっかり学び,研究することもとても大事だと思いますが,他分野の人と話し知識の幅を広げることも非常に大事だと思います。北大生である我々は,総合大学といういわば学問の百貨店におり,この環境を利用しないことは非常に勿体ないことだと思います。改善点はたくさんありますが,このシンポジウムを学生で企画・運営できたことは非常に意義があり,成功だと思います。これからも本シンポジウムが,一人でも多くの方の知的好奇心を刺激する催しに,また他分野の学生との交流の場になればと,切に願っております。



 11日(土)

(1)平木 岳人(大学院工学研究科博士後期課程1年)
<平成17年度最優秀プレゼンター>
「資源への道〜捨てられたAlの逆襲〜」
(2)瀧澤  亮(大学院工学研究科修士課程2年)
「燃焼流の数値シミュレーション〜流れと燃焼を予測する〜」
(3)細貝  聡(大学院工学研究科博士後期課程2年)
「エネルギー変換ミスで絵練る技ー〜エネルギー変換方法とは?」
(4)水林 晋哉(大学院工学研究科修士課程2年)
「再生製品の環境安全性評価」
(5)徳田 裕子(大学院国際広報メディア研究科修士課程1年)
「スポーツや文化イベントに対する企業のかかわり方とそのメリットについて,広告の視点から考察」
(6)長橋  聡(大学院教育学研究科修士課程1年)
「幼児の遊びから考える育ちと学び」
(7)齋藤 圭介(工学部4年)
「Boys,Be election! 〜外から見た選挙,中から見た選挙〜」
(8)上木 孝亮(大学院農学院修士課程1年)
「草食動物のお腹の中を科学する 〜消化管微生物を制御せよ〜」
(9)内田  舞(医学部6年)
<平成18年度最優秀プレゼンター>
「アメリカ医師を志す/私の海外医療経験と考え」
(10)祐森 善彰(歯学部5年)
「歯医者さんへ行こう」
(11)古山 敬祐(獣医学部5年)
「とある北大獣医学生と体外受精」
(12)田中 和之(獣医学部5年)
「ドブネズミのワルファリン耐性機構について」
 12日(土)

(1)関本 彩子(大学院文学研究科修士課程2年)
「歴史の教科書を比較しよう」
(2)高橋 祐子(大学院文学研究科修士課程2年)
「中山国史―戦国時代を生き抜いた小国の歴史を追う―」
(3)山口 耕二(法学部・卒)
「9条だけじゃない!日本国憲法〜そして改正へ…」
(4)赤崎 秀樹(旭化成 人財・労務部 採用グループ)
「化学業界について」
(5)佐々木真(大学院工学研究科修士課程1年)
「FRPリサイクルのいまとこれから〜FRPリサイクルのための燃焼炉の開発に向けて〜」
(6)田巻 匡基(大学院工学研究科修士課程2年)
「ナノテクでいままで不可能だった薬物カプセルをつくる」
(7)田島 孝訓(大学院理学院修士課程1年)
「身近なモノ(薬や化成品)を作るために必要な化学技術〜鈴木宮浦クロスカップリング反応〜」
(8)穴田 佳大(大学院薬学研究科修士課程2年)
「免疫抑制剤 FTY720の血液中での代謝の解析」
(9)高地 章江(北海道保険企画(株)新道ひまわり薬局 薬剤師)
「インフルエンザは気合いで治せ!…タミフル使用時の危険性について」

【学生シンポジウム運営委員メンバー】 (全8名)
運営委員長 
要旨編集長
物品管理長
企画立案部長
当日ボランティア長
広報部長
当日受付
岸本 和也(大学院工学研究科修士課程2年)
片岡 和義(大学院工学研究科修士課程2年)
平木 岳人(大学院工学研究科博士後期課程1年)
北村 泰昭(大学院工学研究科修士課程2年)
野々田秀一(大学院農学研究科修士課程2年)
村井 陽介(大学院工学研究科修士課程2年)
佐々木あい,野長瀬碧




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