雨が降る10月のとある夕刻、突然、女子学生が学生支援課(高等教育機能開発総合センター)に飛び込んできました。「救急車を呼んでください。人が倒れています!」
直ちに、駆けつけてみると男子学生が車道の端で倒れていました。側では、通りすがりの男子学生が携帯電話を使って救急車を呼んでくれている様子。とり急ぎ、職員数人が倒れている学生の対応を行う者と救護用具を取りに行く者、そして人混みの整理を行う者などに分かれて対応しました。
当初、突然の病気で倒れてしまったのかと思いきや、すこし経ってから自転車の衝突事故だということが分かりました。近くでは、事故のもう一人の当事者も心配そうに見守っています。事故現場の人垣が増える中で、数人の学生たちが怪我人に雨があたらないよう傘を差してくれていました。発見時、意識のなかった怪我人は、毛布にくるまれながら救急車を待つ間に意識を取り戻しました。救急車で病院に向かう間、学生の親に連絡する一方、救急隊員が容体を調べています。「頭蓋骨骨折の疑いがある・・」とのことで、病院に着いてからは学生の母親と一緒に祈るような気持ちで見守りました。
幸い、精密検査の結果は大事に至らず、一晩の入院で済みました。
大学の構内・構外を問わず、自転車の接触事故が多いことは皆さんも承知のことと思います。
今回は、周りの学生さんの適切な連携で怪我人を助けることができました。また、事故のもう一人の当事者も逃げたりせず、雨でビショビショになりながら警察官の現場検証にも応じ、終わるや否や病院に駆けつけたようです。
事故は、ひょんなことから突然起きてしまいます。そして、誰が得する訳でもなく、多くの人を巻き込み心配をかけてしまいます。少しだけ周りの動きに気遣ったり譲り合ったりすることを心がければ多くの事故は起こさないで済みます。もし、事故を起こしてしまったら、まずは怪我人の手当が最優先です。その後は、警察に通報するとともに、二次的な事故を防ぐために自転車などを片付けたり事故状況を確認のうえ損害保険等の手続きを行います。
そして、二度と同じような事故を起こさないよう心に誓ってください。 |