かの有名なリンカーンの名文句を真似てしまった感はあるが、このたび、学生による学生のための相談室として「ピア・サポート室」を新たに開設する。「ピア(peer)」とは「仲間」という意味を持つ。いま、全国の大学の中ではピア・サポートと称して、先輩が後輩の相談にのる場所を作り、より学生が相談しやすい環境を作るために取り組むところが増えている。 これまで本学では、学生の多様な悩みに応える相談機関として、医師やカウンセラーを配置し、保健管理センターや学生相談室を設置してきた。また、学生相談室では、一般教員による「なんでも相談」を2年前からスタートさせた。
今回開設するピア・サポート室は、学生の深刻な問題を解決しようとする場ではなく、どこに聞いたらよいかわからないことや学生生活上などで行き詰まった時に「他の学生はどうしているのだろう」というようなことを尋ねる「お知恵拝借的な場」と言えそうだ。学生の目線による初めての学生支援システムであり今後の自由自在な発展に大いに期待したい。 ピア・サポート室の開設にあたっては、昨年から関係教員を含め学生参加型の検討グループで準備が進められてきたが、いまでは11名の学生ピア・サポーターが集まり、いろいろな準備を進めながらも並行して相談に応じる態勢をとっている。 そこで、現在、学生ピア・サポーターの兄貴的な存在として代表格を務めてもらっている岡本健さん(国際広報メディア・観光学院博士1年)にピア・サポート室の活動について抱負を聞いた。(K)
学生ピア・サポーターの兄貴的な存在の岡本健さん
皆さん、はじめまして。北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院 観光創造専攻の博士後期課程に所属しております、ピア・サポーターの岡本健(おかもとたけし)と申します。 私は普段は観光の研究、特に旅行者行動について研究をしていますが、研究の傍ら、ティーチング・アシスタントをやっています。そういった時に学部の学生さんや、修士課程の大学院生から研究上の相談や、履修、進路についての様々な悩みを聞いてきました。中には、周りに相談できる先輩や先生があまりいない、という方もいらっしゃいました。そういう状況を受けて、「どこかに悩みを一緒に解決してくれる人がいて、気軽に行ける部屋があると便利だろうなぁ」と常々感じていました。 ちょうどそんなときに、ピア・サポート室を開設するという話が持ち上がっていることを知りました。普段から前述のように思っていたところだったので、応募し、ピア・サポーターになりました。 私たちピア・サポーターは皆さんの様々な悩み事や困ったことをお聞きします。とはいえ、ピア・サポーターも学生ですので、皆さんの悩みや困ったことすべてに解決策を示すことは到底できません。そこで、ピア・サポーターは、皆様からのご相談を受け、最適な解決方法を提示してくれる場所や人や組織をご紹介します。 実は大学には、あまり知られていないけれどもとても便利な場所や組織がたくさんあります。まだまだみなさんが使っていない資源がたくさんあるのです。私達ピア・サポーターは、学生の皆さんと、先生方や組織などをつなぐ役割を果たします。 皆さんの快適な大学生活の支えに少しでもなれればと思ってがんばっております。たくさんの資料やお茶とお菓子、笑顔とともに皆さんの来室をお待ちしております!
ピアサポート室の場所 高等教育機能開発総合センター1階N棟N109
開室曜日及び時間 火曜日 14:00~18:00/木曜日 14:00~18:00
ピア・サポート室は、来年度から専用の部屋で本稼働する予定ですが、今年度は学生ボランティア活動相談室の閉室曜日に部屋をお借りして仮稼働しています。どうぞ気軽にお越しください。