新年度といえば、引越しの季節。そこで今回は、生協マンションについて調査した。生協マンションといえば、「1年生はめったに入居できない」「いつも予約がいっぱい」な北大生に大人気の物件である。今回は、その一室、実際の生協マンションの住人の暮らしぶりを取材した。
快く取材に応じてくださったのは、医学部保健学科3年の宮脇あやかさんである。彼女の自宅は北15条の大きなマンション、「スカイヒルズN15」である。まず到着して感じたことは、とにかく大きい。立派。彼女の部屋は、なんと、15階建ての14階。私の住むマンションのおよそ2倍である。玄関にはオートロックが完備されており、セキュリティー面でも安心・安全だ。生協マンションは、非常に人気が高いため、入学と同時に予約を申し込む学生も多い。また、基本的には入居前に部屋を見学することはできず、ほとんどの予約者が、実物を見ずに写真のみで入居を決めるそうだ。宮脇さんは、1年生の秋に予約を申し込み、2年生の春から入居となった。ここに住んでちょうど1年程になるそうだ。風呂・トイレ別、広い洗面所もついており、キッチンも部屋と分かれている。一人で暮らすには十分すぎるほどである。ちなみに宮脇さんのお部屋はぬいぐるみが置かれ、かわいらしい雰囲気であった。
そして、このマンションのいいところを聞いてみたところ、「むしろ悪いところがない」とすばらしい返答が返ってきた。具体的には、まず、生協マンションにはオール電化が多い点が挙げられた。オール電化によって、光熱費がかなり抑えられるそうだ。また、北大生のみが入居できる物件であるため、何かあった際にも心強い。そして、生協が自信を持ってお勧めしているマンションというだけあって、セキュリティーがしっかりしているところが多い。学生にとってもありがたいが、ご両親が気に入って即入居を決める、という例も多いそうだ。
では、逆に悪い点についてであるが、ここを聞き出すのが一苦労だった。宮脇さんは実際住んでみて、不自由を感じたことはないそうだ。しばらく考えてもらい、やっと出てきたのが、蓄熱式の給湯器のため、何人もがお湯を利用する場合、貯められたお湯を使い切ってしまうと水しか出なくなる、という点である。しかし、この点も、一人暮らしをする上では何の問題もなく解消されるという。また、騒音についてだが、学生ばかりのマンションにも拘らず、住んでいて気になるほどの騒音が聞こえたことはないそうだ。
そして、気になる生活費であるが、宮脇さんの部屋で、家賃5万6千円、管理費5千8百円、計6万1800円となっている。さすが地上14階、眺めも最高、その分、下のほうの階よりは少々値段は高いようだが、他の生協マンションと比べても、決して高い方ではない。家賃をとにかく抑えたい、という方には少々高額ではあるが、オール電化で抑えられる分の光熱費を考えると、そう悪くはないのではないだろうか。ただ、予約をしていても、条件に合う部屋に空きが出るとは限らないため、好きな部屋を選ぶことができる、というわけではない。空きが決まり次第予約者に伝えられ、そこで入居するかやめるかを選ぶ仕組みとなっている。この点には注意していただきたい。
今回の記事を通して、生協マンションがなぜ大人気なのか、という理由について十分お分かりいただけたのではないだろうか。新入生や、引越しを考えている北大生は、選択肢の一つとして、まず予約してみる、というのも良いのではないだろうか。ただし、私は一部屋しか取材していないため、少々偏りがあるかもしれないので、この記事は、あくまでも参考程度に考えていただきたい。それにしても、宮脇さんのお部屋、うらやましかった…。