ノートテイクの輪を広めよう


 11月11日(木)、本学学生ボランティア活動相談室(以下、「ボラ室」)の主催による「ノートテイク体験講座」が行われました。同講座は、ボラ室が毎年秋に行っている行事「ボランティア・フェスティバル」の一環で行ったものです。
 「ノートテイク」とは、重度の聴覚障がいをもつ学生に、教員の話す内容を用紙に筆記して伝える技術です。今では、ノートテイクをパソコンで行うことが多いようです。
 今回の企画に際して、障がい学生支援に活発に取り組んでいる札幌学院大学(以下、「学院大」)・バリアフリー委員会のご協力をいただき、学生6名にノートテイクの技術指導をお願いしました。
 同委員会は、重度難聴学生に対して講義内容を保障する活動及び車椅子を使用する学生や上下肢が不自由な学生に対して各種介助などを行なう団体です。今年結成10年目を迎え、いまでは、総数約100名が精力的に活動に加わっています。
 ノートテイク体験講座には、主催側の学生を除き、一般学生11名に参加してもらいました。
 「教員役」となる学院大生が話す内容を2人のノートテイカーがそれぞれPCを使って1文ごと交互にタイピングします。タイピングには自信のあった本学の学生も四苦八苦、2人の「連携力」はかなりの慣れが必要です。一方、ノートへの要約筆記は、話す内容をひたすら紙に筆記します。話すスピードには当然ついていけないので、頭の中で要約して筆記しますが、かなりの「要約力」が必要です。参加者は、1回3分間程度の練習をヒーフー言いながら繰り返していました。その都度、「いやー、まいった」、「初めてなのにすごい」と一同が大いに盛り上がりました。そして、何かしらの達成感を感じたようで、初めての体験講座は有意義な交流となりました。
 本学では、これまでノートテイク支援の必要な学生の在学歴はありませんでしたが、昨今、複数の志願者から問い合わせがあります。これを契機として、障がい者の耳の代わりとなって仲間をサポートする態勢作りを始めることになりました。ハンディキャップにめげず北大を目指して受験勉強に励む後輩たちに、安心して入学してもらえるよう在学生の皆さんのご協力をお願いします。一緒に、ノートテイクの輪を広めましょう。

ノートテイクの模様

初体験の北大生は、学院大の先輩学生に励まされながら頑張るうちに、自然とテイクの世界に入り込んでいました。

ノートテイクの模様

教員役がゆっくりと話しても書き取るのは大変ですが、繰り返すうちに、自分自身の「要約力」が身に付くようです。


ノートテイク講習会参加者募集


 ノートテイクの態勢作りのためには、一人の被支援者に対して20人程度の支援者が必要です。当面は3月末までノートテイク講習会と個々の練習を何度も続け、支援学生の技術習得を目指します。授業の空きコマに「ノートテイカー」として活動してもらった学生には、対価として費用を支弁する予定です。詳細は下記までお問い合わせください。

学務部学生支援課2番窓口(高等教育推進機構内) TEL:011-706-7460


 
 
 

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