改めて考える
課外活動ってなんだろう
文=学生支援課 加福千明 text:Chiaki Kafuku
本学では、次年度の全学教育部の夏季休業を約2か月間に延長し、不足する全学教育科目の授業時間を一部6講時の時間帯(18時15分〜19時45分)に確保することになった。
主な理由は、国際化に対応し、海外留学の派遣・受入の流動性を高めるためである。昨今、他大学でも大学の国際化が叫ばれている。その目的は、たくさんの学生が外国に留学したり、各国からたくさんの留学生を受け入れられるようになること。キャンパスでは、日本人と外国人が普通に机を並べ、英語の授業を受けられるようになること。異文化に触れることで多様な文化を理解できるようになること、そして、学生が英語を自由自在に話したり、聞いたりできるようになること等である。
主な理由は、国際化に対応し、海外留学の派遣・受入の流動性を高めるためである。昨今、他大学でも大学の国際化が叫ばれている。その目的は、たくさんの学生が外国に留学したり、各国からたくさんの留学生を受け入れられるようになること。キャンパスでは、日本人と外国人が普通に机を並べ、英語の授業を受けられるようになること。異文化に触れることで多様な文化を理解できるようになること、そして、学生が英語を自由自在に話したり、聞いたりできるようになること等である。
一日・一年に限りがあるので、何かを充実させれば、何かに支障がでるのは世の常。バイトはどうなるの? サークルはどうなるの? 夕飯はいつ食うの?と不安は募る。古くから「課外活動」は正課と両輪として奨励されてきたが、現代では「ただの遊び」と化してしまったのだろうか。
夏季休業期間と授業時間の延長
本学の公認団体の数は、体育系64団体、文系49団体に及ぶ。その加入人数は約4千人。また、1年生の加入率は約38%、1千人弱の学生が何らかの公認団体に加入している。(6月の公認申請時)
他大学の実態を調べてみた。東北大学の加入率75.2%には驚くが、他大学は概ね30%台の加入率に達しており、同規模大学を比較した限りでは、北大の課外活動は活発か否か判断がつかない。しかし、2009の調査では、サークルに所属したことのない人は17%弱に過ぎず、非公認や学外団体及び元気プロジェクトを含めて、幅広く活動していることは確かであろう。
他大学の実態を調べてみた。東北大学の加入率75.2%には驚くが、他大学は概ね30%台の加入率に達しており、同規模大学を比較した限りでは、北大の課外活動は活発か否か判断がつかない。しかし、2009の調査では、サークルに所属したことのない人は17%弱に過ぎず、非公認や学外団体及び元気プロジェクトを含めて、幅広く活動していることは確かであろう。
同規模大学の公認団体加入状況
注1.大学に公認申請している団体数、加入人数を算出した。
2.加入率は、学部学生の在籍数を基に算出した。
3.東大、京大、名大は、公認制度がない、公認の捉え方が異なる、データがない等の理由で掲載しない。
4.東北大は、準加盟団体として、本学の非公認サークル相当の団体が含まれている。
2.加入率は、学部学生の在籍数を基に算出した。
3.東大、京大、名大は、公認制度がない、公認の捉え方が異なる、データがない等の理由で掲載しない。
4.東北大は、準加盟団体として、本学の非公認サークル相当の団体が含まれている。
北大生の課外活動は活発か
化石サークル「シュマの会」
出会った仲間は一生の友になる!
さて、課外活動の意義とは何だろう。本学スポーツトレーニングセンターの准教授で陸上部のコーチを務める瀧澤一騎准教授にお聞きした。
「同じ目標を持った人の中でも考え方や価値観に違いがあることを知ることは、社会性を養う上でとてもよい経験となります。また、努力の価値を知ると共に、努力だけでは埋められない何か(=才能)を感じることは、人を敬う気持ちを育てるでしょう。何より、同じ釜の飯を食った仲間は一生の友になります。」
大学生活は、一般教養や専門的な知識を習得しながら人間的にも大人になる時だ。課外活動は、社会の中で生き抜くための基本的な能力を身につけてもらうために、格好の教育機会の場であり、重要な役割を担っている。
「同じ目標を持った人の中でも考え方や価値観に違いがあることを知ることは、社会性を養う上でとてもよい経験となります。また、努力の価値を知ると共に、努力だけでは埋められない何か(=才能)を感じることは、人を敬う気持ちを育てるでしょう。何より、同じ釜の飯を食った仲間は一生の友になります。」
大学生活は、一般教養や専門的な知識を習得しながら人間的にも大人になる時だ。課外活動は、社会の中で生き抜くための基本的な能力を身につけてもらうために、格好の教育機会の場であり、重要な役割を担っている。
隙間を探してコツコツ練習♪
外部の方から「北大生は素晴らしい」と評価をいただくことがある。「大らか、のんびり、淡泊、素朴、元気、バンカラ、真面目…」いろいろな例え方はあるが、北大生は正課と正課外の活動に直向きに取り組んでいる。北海道の風土と北大の教育環境が相まって「北大生気質」を生みだし、北海道大学の魅力につながっているのだろう。
課外活動の意義・役割
課外活動の聖地「サークル会館」(昭和56年竣工)では、いつも大きな音が轟く中、たくさんの団体が活動している。音楽系団体は、隙間を探して廊下・階段でも練習し、騒々しい中、絵を描いたり、お茶を点てたりする団体もある。動と静とがひしめき合い、あぶれる状況となっているため、長年、サークル会館を拡充しようとする計画はあるが、予算的な事情で未だ実現に至っていない。
一方、国際化重視の流れの中、世界各地に北大の海外オフィスが増えつつあり、国際派の職員が華やかに世界を往来している。
このままでは課外活動の停滞に繋がりかねないが、昔の流行歌のように、時の流れに身を任せたままで良いのだろうか。この格差は情熱の差はないだろうか。もし、国際的な仕事をする百人の村があるとすれば、百人が百人とも、その仕事が好きな人の集まりであるのに比して、学生支援の村は、百人の半分くらいか…。
異文化とのふれあいで学生を育てるのもありだが、身近な課外活動の重要性を訴え、学生の自主活動を支えるのが学生支援職員の務めである。一人ひとりが積極的にかかわり、学生を輝かせることで自分自身の充実感を味わえるよう、地道に取り組んでいかなければならない。
一方、国際化重視の流れの中、世界各地に北大の海外オフィスが増えつつあり、国際派の職員が華やかに世界を往来している。
このままでは課外活動の停滞に繋がりかねないが、昔の流行歌のように、時の流れに身を任せたままで良いのだろうか。この格差は情熱の差はないだろうか。もし、国際的な仕事をする百人の村があるとすれば、百人が百人とも、その仕事が好きな人の集まりであるのに比して、学生支援の村は、百人の半分くらいか…。
異文化とのふれあいで学生を育てるのもありだが、身近な課外活動の重要性を訴え、学生の自主活動を支えるのが学生支援職員の務めである。一人ひとりが積極的にかかわり、学生を輝かせることで自分自身の充実感を味わえるよう、地道に取り組んでいかなければならない。
サークル会館は、文系団体の活動の他、体育系は用具庫、ミーティング等で利用している。
サークル会館を充実させよう