『キミの耳になる』 虫の研究に明け暮れる一人の大学院生への「ノートテイク支援」
新入生のみなさん、ノートテイクって知っていますか?ノートテイクは聴覚に障害のある方に対しての修学支援で授業中の音声情報を代わりに書き留めていくものです。昨年10月から、ここ北海道大学でもノートテイク支援が始まりました!今号ではノートテイクを受ける側の視点を少しでも知ってもらえたらと思います。現在支援を受けている農学院修士2年生の末永晴輝さんにお話を伺いました。
末永さんは幼いころから耳が不自由で、手話や相手の口の動きを読むことで意思疎通を図ってこられました。ノートテイク支援を受け始めたのは大学からで、高校までは支援がなかったために、板書と自習などで勉強を頑張っていたみたいです。大学・大学院を通してノートテイクを受けたことで、自分にどのような変化があったのか、という問いには…
・「授業内容がわかる」 支援を受けることで、授業「中」に内容がわかり、そこから勉強の楽しさに気付けた。
・「交流が増える」 色々なノートテイカーと出会えて、視野が広がり、そこからまた交流を始めていける。
・「授業にきちんと出る」 ノートテイカーが待っていてくれるので、寝坊は出来ない(笑)結果良いサイクルになる。と微笑みながら、少し照れながら答えてくださいました。末永さん自身は、話したり、交流するのがすごく好きなようで、色々な質問にも快く答えてくださいました。「他の人には他の人の考え方があると思います。でも、あくまで自分は色々話しかけてもらえると嬉しいです。」と最後に付け加えてくれました。
北大でのノートテイク体制には、技術面・設備面・コミュニケート面で、改善の余地がまだあるようです。しかし、今回色々話を聞いて、学生支援課と現ノートテイカーの方たちと末永さんのみんなで作り上げている支援体制は、それぞれの思いによって、良い方向に進んでいるという印象を受けました。あなたもこの輪に加わって、一緒に作り上げていきませんか?
キミの耳になる。
ノートテイカー募集
今春から新たに聴覚等に障害のある仲間が加わります。北大ではますます支援学生の充実に努める必要があるので、皆さんもぜひ加わってください。支援学生には謝金相当の給与が支給されます。ノートテイカー募集の詳細、養成講座の案内等については、随時掲示でお知らせしていますが、ご不明な点は学生支援課にお問い合せください。
学生支援課2 番窓口 電話:011−706−7466(担当:加福)