厳しい今だからこそ『就職情報資料室』
−できるだけ早い時期から就職情報を−

厚生課専門員 酒井 甫

  皆さんは『就職情報資料室』をご存じですか。平成10年から、全学生向けの『就職情報資料室』をクラーク会館内に開設しています。就職情報資料の専用書架には、求人情報、会社案内、省庁別公務員案内、就職関係の参考図書等をそろえています。
  また、パソコン5台、テレビ・ビデオ装置1台を設置し、学生の皆さんが、就職に関する最新の情報を出来るだけ多く入手できるよう配慮しています。
  各学部で行われている就職事務体制は学部・系等により取扱いが異なっており、必ずしも十分とはいえません。就職状況が厳しいと言われる中、学生の皆さんの就職に関するニーズに対応した、研究科、学部・系を越えて全学的に就職情報を提供することを目的とするものです。

  平成9年に就職協定が廃止され、学生、大学、企業に大きな波紋を投げかけました。大学では授業、学事日程に影響をうけ、学生は就職活動の早期化と情報化に振り回され、企業は求人活動の早期化、長期化、多様化、個別化のリスクを背負わされることになりました。企業にとっては早期化、長期化によりそれだけ負担増となり、先輩社員が大学の後輩を取り込むリクルータ制が廃止、又は縮小されて多様な人材を求める傾向がはっきりしてきました。また、企業の横並び意識が薄れてきて独自の採用方式を取入れる動きも多いようです。

  いずれにせよ、学生の皆さんは出来るだけ1〜2年次からでも、就職に関する情報網にアンテナを張って、視野を広げておくことをお勧めします。就職状況が厳しい昨今の現状では、就職先を自分の研究分野の延長線上だけにこだわることは、困難なことなのかも知れません。また、適当な就職口がないので大学院にでも………という考え方は単に困難を先延ばしにするだけでよい結果は得られません。
  その意味でも自分にはどうも、と思われる職種も一度くらいは眺めておくゆとりが欲しいのです。意外な一面を発見できるかも知れませんし、やっぱり自分にはあわない、ということが再発見できればそれはそれで十分に成果があったと考えられるからです。

  自分の希望に近い就職先を得た人たちの話を聞くと以外にも就職活動は楽しんでできたという意見が多いのです。要するに就職活動は、あまり自分を追いつめない余裕が、楽しめる要因につながると考えられるのです。
  皆さんにも就職活動は余裕を持って、今だからこそできる業界研究に楽しみを見つけていただけたらと思うのです。………とはいっても、ただでさえ先ゆき不透明な時代、若さゆえの戸惑い、迷いは今後、幾度となくあるかも知れません。できるだけ早い時期から自分の進路について考えてみてください。

  『就職情報資料室』では、関係イベントとして、「就職ガイダンス」のほか、就職活動の心構えから面接対策,マスコミ・難関企業対策までの「就職活動相談会」、1回10企業程度の参加による「業界研究セミナー」、4〜7月頃までに実施予定の個別の「業界説明会」、さらに、就職に関して学生同志がなんでも話し合える「学生相互情報交換会」なども企画しています。『就職情報資料室』とともに、これらの機会も大いに活用してください。

  せっかくの大学の施設です。知っていて利用しない、はいいけれど、知らずに利用できなかった。−はあまりにももったいない。『就職情報資料室』は学生の皆さんが、新入生のころからすぐにでも気楽にのぞくことができるような、そんな『皆さんの部屋』にしたいのです。

就職情報資料室
場所:クラーク会館1階
TEL(内線)3262


(資料1)平成12年3月学部卒業予定者就職内定状況(医・歯学部を除く)
平成11年12月1日現在
区 分卒業予定者数就職希望者数就職内定者数進学者数就職内定率(男)就職内定率(女)就職内定率(全体)
文学部226人128人92人55人70.8%73.0%71.9%
教育学部67人20人14人30人81.8%55.6%70.0%
法学部328人180人116人44人66.2%57.9%64.4%
経済学部209人188人160人21人88.2%71.4%85.1%
理学部320人68人41人194人52.1%80.0%60.3%
薬学部78人29人25人48人80.0%89.5%86.2%
工学部852人141人123人632人87.1%88.2%87.2%
農学部235人74人72人133人100.0%93.8%97.3%
獣医学部45人29人26人9人100.0%78.6%89.7%
水産学部252人123人63人98人55.1%41.2%51.2%
2,612人980人732人1,264人74.7%

(資料2)平成12年3月大学院修士課程修了予定者就職内定状況
平成11年12月1日現在
区 分卒業予定者数就職希望者数就職内定者数進学者数就職内定率(男)就職内定率(女)就職内定率(全体)
文学研究科62人15人6人33人25.0%57.0%40.0%
教育学研究科23人9人9人4人100.0%100.0%100.0%
法学研究科28人16人12人8人83.0%50.0%75.0%
経済学研究科12人3人1人6人33.3%0.0%33.3%
理学研究科226人129人95人60人72.7%78.9%73.6%
薬学研究科48人32人30人16人93.3%94.1%93.8%
工学研究科556人481人456人68人95.0%89.0%94.8%
農学研究科154人87人83人47人96.7%92.6%95.4%
水産学研究科76人59人33人1人57.9%52.4%55.9%
地球環境
科学研究科
133人68人52人0人80.0%69.6%76.5%
1,318人899人777人243人86.4%

(資料3)平成12年3月大学卒業予定者の就職内定率(平成11年12月1日現在)
全国平均就職内定率 74.5%(前年同期▲5.8%)
(文部・労働省調査、全国大学・短大・高専 5,300人が対象)
地区別内定率
北海道・東北地区69.7%(前年同期▲7.7)近畿地区76.3%(前年同期▲6.7)
関東地区81.6%(前年同期▲6.1)中国・四国地区61.6%(前年同期▲6.5)
中部地区73.0%(前年同期▲7.7)九州地区60.6%(前年同期▲3.2)

 

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