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就 職 2000年度の企業等求人状況・学生の就職活動状況 |
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本学では就職情報資料室をクラ−ク会館内に開設し,就職を希望される学生への情報提供やできるだけ早い次期から就職に対してしっかりとした目的意識をもってもらうよう,企業説明会・就職フォ−ラム等を開催しています。今年度開催した就職イベントにおいて,内定を受けた学生のみなさんから披露いただいた就職活動の体験や今年の就職状況を紹介します。 | |
2000年度の求人状況 | |
4年生の求人倍率は1.09で昨年の0.99からアップしている。地域別・業種別・企業規模別の各指標でもほぼ当てはまる。求人倍率からみた就職環境はほんの少しだけ改善されている。 採用・就職活動で特徴的なことは,インタ−ネットの利用である。北海道大学でも就職活動におけるインタ−ネットの利用率は97%になっている。一昨年までは,就職活動でインタ−ネットを利用した方が得,昨年はインタ−ネットを利用するのが普通,今年の4年は利用しないとかなりの就職機会を失うという状況になっている。 |
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就職活動について(内定学生の一言) | |
(文学部4年,女子) 3年の10月頃からリクナビ等に登録を始め,2・3月頃から会社説明会に参加,4月初旬から試験を受けはじめました。多くの学生そうであるように,私もこの時期には就職の事など何もわからない状態でした。 結局志望企業から内定をもらったのは,6月下旬頃で,就職活動期間は長い方だったようです。そのため,途中の1月頃と3月頃には,なかだるみをしてしまった感があります。 今,文系の中でも文・教育の2学部が就職が厳しいという話がありますが,私自身も内定をもらった企業の2次面接で「まったく同じ能力の人がいて,一方が文学部か教育学部,もう一方が法学部もしくは経済学部の人だったら,後者を採用する。」とはっきり言われて,かなりショックを受けたことがあります。ただし,これは受験する業界などによるということもありますので,あまり悲観的にならないでください。 (教育学部4年,女子) 就職活動開始は3年の10月頃です。マスコミ関係に就職希望で,週1回予備校に通うことにしました。予備校に通ったのは,北海道は情報が入ってくるのが遅く,周りも就職活動をしている人がほとんどいない状態で,自分の気持ちを高めるためにいいかなと思ったからです。少しでも興味のある職種・会社は見てみようと思い,新聞・ニュ−スなどを見てマスコミ対策を行いながら,就職セミナ−や会社説明会などに参加しました。2000年の1月から2月の事です。 第一希望の会社ではなくても,少しでも興味があれば,積極的に会社説明会に参加するということは,就職活動では大切なことだと思います。 (法学部4年,女子) 公務員志望でしたが,全滅してしまい,当初は1年休学して再チャレンジするつもりでした。民間企業も回りましたが,それは民間企業の内定をひとつでも取っておくことを条件に両親から札幌にのこる許可をもらったからです。公務員志望は,自分が利潤追及を第一の目的とする民間に向いていないと思ったからです。就職活動をはじめたのはかなり遅く3月中旬頃からでした。インタ−ネットで資料請求をしたり,会社説明会に行ったりしていましたが,一番のピ−クはゴ−ルデンウィ−ク前後でした。全国規模の会社は内定をだすピ−クで周りで内定が出たという話を聞いて,もっと早く活動していればと焦りと後悔で精神的に辛い時期でした。早く活動していれば,十分に企業研究もできたし,自分の本当にやりたい道を見つけられたと思います。運よく私は道内企業中心だったので,結果的には6月下旬に内定をもらいました。私にとって企業研究は,公務員から民間への転換を決意させたものになりました。 (経済学部4年,男子) 就職活動は2月17日に開始しましたが,行きたい企業のエントリ−締切が2月21日だと知り,4日間でエントリ−シ−トを書きあげました。結局行きたい企業は2つしか見つからず,その2つは順調に最終選考までコマを進めました。5月には両方とも選考から落ちてしまい,就職活動は振出しに戻りました。 その後の企業人事部への直接電話攻撃が功をそうし,6月には内定が出ました。 就職活動は,早く開始した方がよいと思います。どんな会社からでも内定を取れるような優秀な人材がIT革命により自分の興味のない会社でも簡単にエントリ−できるようになり,その結果,人気企業は早い者勝ちの状態になっています。後に残ったのは,人気のあまりない企業となってしまいます。早く就職活動を始めれば,人気企業の門戸は開かれています。 (理学研究科修士2年,男子) 就職活動は2月に入ってから始めました。最終的に6月まで活動し,3社から内々定をもらいました。私の所属する専攻では,推薦など一切ありません。文系の皆さんとあまり差がないと思います。企業研究は,学部時代の友人で就職した人の話を参考にして,IT業界に進むという考えが決まっていました。情報収集は,会社案内等で調べたわけではなく,東京で開催された100社単位の合同会社説明会などで,実際に人事の人に会い,話を聞きました。大企業から従業員数十人程度の企業まで20〜30社くらいでしょうか,自分がわからないことや知りたいことをバンバン質問して,たくさんの知識を得ることができました。その時の知識や経験から,将来目指している社会人としての姿や企業が求めている人物像についても把握することができ,実際の面接の時には大いに役立ちました。 今ではインタ−ネットを通じて,就職に関する様々な情報を得ることができますが,実際に会社の人と話をすると,画面からではわからなかった会社の雰囲気を知ることができ,自分にあった会社,就職したい会社を見つけることができると思います。 (農学研究科修士2年,男子) 私が就職活動を始めたのは,11月くらいで遅い方だと思います。理系の院生は皆,研究と就職活動との兼ね合いに苦労していると思います。そこで,私は志望動機や自己PRを考えたり,業界研究をする時間を短くするように志望業界を絞ることから始めました。志望業界を決めないで就職活動をしていると一部の例外を除いて,一次面接で落されることが多いと聞いています。一次面接では,会社やその業界についてどれくらい考えているかを見ているからだと思います。 私は2つの業界に絞りましたが,まだ志望動機が曖昧なままで受けた2つの会社は,いずれも落ちてしまいました。その後,志望動機の明確化と業界研究を徹底的に行い,志望した業界のことなら誰より知っているという,根拠のない自信を持つようになりました。その結果,面接でも自分を堂々と語れるようになり,一次面接で落されることもなくなりました。 今思うともう少し早くから活動していれば,色々な業界をまわれたのではないかと,少し後悔しています。何をすればいいかわからないという人は,興味のある業界に内定した4年生や修士2年生を紹介してもらうこともよいと思います。紹介された人の話を聞いて就職活動を始めるのも一つの方法です。 (地球環境科学研究科修士2年,男子) 私は,化学メ−カ−を中心とした研究職を志望していました。エントリ−を開始したのは,10月下旬頃,会社説明会に参加したのは1月下旬頃です。その頃は自分の適性や,会社でやりたいことは何なのかということを深く考えずに,ただがむしゃらに動いていたように思います。もちろん,そんな状況でうまくいくはずもなく,自分の環境の変化も加わって,精神的に辛い状態が続きました。その中で自分について,考えた結果,志望変更を行い,3月下旬頃から新しくエントリ−を開始しました。この志望変更は自分自身と向きあって考えた結果,だした結論でしたので,この時の就職活動は目的意識をはっきりと持って行うことができました。この時期にも,なかなか思うように就職活動が進まないこともありましたが,諦めずに活動を続けた結果,5月中旬には第一志望の会社から内定をもらうことができました。 |
企業などが求める人材 |
一般的には◎コミニュケ−ション能力があること,◎課題解決能力があること,◎独自性があること,と言われているが,現在,最も重視されているのは「変化対応能力」である。 社会情勢を見るとわかるように銀行も大企業もこれまでのやり方では,生き残って行けない時代になってきた。これまでの価値判断や経験ではなく,時代を見て現状を把握し,個人としての判断能力を養っていける素養のある人が求められている。 そのベ−スになるのは,「人間性や価値観」であると言われている。これは,人生の比較的早期,20代くらいまでに形成される能力である。 実際の面接などで学生に確認する場合には,「就職先を考える上での,『こだわり』や『判断の軸』として持っているものが中心となってくる。 |