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水産科学研究科で第5回教育ワークショップ(FD)を開催

 水産科学研究科では「近未来の水産学部・研究科教育の姿を考える」をテーマに,12月21日(金),22日(土)の両日,大沼国際セミナーハウスにおいて第5回教育ワークショップを開催しました。
阿部教授の記念講演に熱心に聴き入る参加者
阿部教授の記念講演に熱心に聴き入る参加者

 今回のワークショップは,平成12年の北海道大学FD研修に参加した教官が中心にタスクフォースとなり,本研究科FD研修室が主催しました。前年の経験を踏まえて,FDの技法や方法論よりも現実問題を議論すること,誰でもタスクフォースを勤められるようなワークショップにすることを目指しました。また,積極的にFDの意義を呼びかけた結果36名の参加者がありました。
 はじめに「最近の道内の大学再編に関する報道」についてバズ討論し、続いてタスク1では,水産科学研究科が北海道大学の一員として他研究科との連携や水産科学研究科が貢献できる点を,キャンパス問題を含め4チームに編成し検討しました。横断的専門教育プログラムの展開や他学部との学生の交流などの連携が提案され,洋上実習や水産資料の利用などの貢献が議論されました。
 夜の部では阿部医学研究科教授を交え,夕食を兼ねた懇親会を催し,学科や年代を超えた自由討論が深夜まで行われました。日頃会話のない教官の間でも活発な意見交換がありました。
 翌日午前のタスク2では,他学部と連携可能なカリキュラムや早期研究教育についての構想を検討しました。早期に海洋や水産の実際を体験することが,学生の動機付けや学習意欲を向上させる上で重要であることが確認されました。阿部教授は記念講演「北海道大学のFDの歩みと展望」の中で,FDはまだ発展段階ではあるが,着実に教育効果や教官の資質の向上に貢献していると話されました。
 午後には趣を変えて,水産科学研究科の次世代社会・青年へのアピール,札幌と函館キャンパスの位置付け,組織の活性化・効率化・社会との連携,本研究科のアイデンティティーについて目玉になる構想や方策をグループで検討しました。飛行場付キャンパス構想や環北極大学など奇想天外な発想が発表される一方で,今すぐにでも改善できる組織の活性化や効率的な運営の提案もたくさんありました。
 最後に,阿部教授から「すごいパワーを感じました。水産科学研究科が地球を引っ張って行くような気概で頑張って欲しい」との講評があり,阿部教授の美しい“口琴”の演奏でワークショップを閉じました。
 今回は,グループ作業を中心にした初めての本格的なワークショップでしたが,比較的スムーズに進行し,熱心な討論が続きました。本学のFD参加者も12名に達し,それだけ教育ワークショップの意義が本研究科の中に定着してきたものと思われます。

(水産科学研究科・水産学部)