北方生物圏フィールド科学センター植物園では,平成14年3月9日(土),10日(日)の両日に市内の小学生と家族を対象に「冬の植物園ウォッチングツアー」を開催しました。
このウォッチングツアーは,平成11年「大学等地域開放特別事業」の一環として,冬の植物園の鳥や植物の活動も知ってほしいと始まったもので,今年で3年目46名の参加者がありました。
子供たちは最初に今日のウォッチングツアーの説明を聞いた後,カンジキに履き替えて園内を歩き,植物園の技官から樹木の冬越しの仕組みや,竪穴住居及び開拓以前の札幌の様子の説明をきいたり,イタヤカエデの樹液採取の観察をし,樹液を試飲しました。
南ローンでは,グイマツ,アカマツ,ドイツトウヒなどのマツの仲間の観察をしましたが,子供たちはマツの種類ごとに,葉の形が違っていることにびっくりしている様子でした。
博物館ではイスカ,シメ,アカゲラの鳥の剥製・写真・模型を使って鳥達が種子を食べる方法について学びました。
1時間あまりのウォッチングツアー後,温室の実験室で園内で見たマツボックリを使って,人形など好きなものを作ってもらいましたが,作品を見て,子供たちの個性豊かな発想には驚かされました。
大学の附属施設として,都会の真中に残る自然と共生しつつ,生きた標本として多くの植物を栽培管理をしてきた植物園と,開拓以来多くの博物標本を収集保存してきた博物館は,研究者や学生の利用だけでなく,大人から子供まで自然を学び,親しむ機会を今後も提供していきたいと願っています。
(北方生物圏フィールド科学センター)
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イタヤカエデの樹液を試飲
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博物館で鳥の採食の仕組みを観察
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まつぼっくりを使って思い思いに工作
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