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北海道大学公開講座「21世紀の知と技−世界に発信する北海道大学−」が終了

 2002年度北海道大学公開講座「21世紀の知と技−世界に発信する北海道大学−」は,89名の受講者を得て,7月1日から7月25日までのほぼ一カ月間,毎週月・木曜日計8回の日程を終えました。
 新しい世紀を迎え,人文・社会科学,自然科学の各領域において「知の変革」が課題とされ,各種の技術的・技能的分野での「人の技」の在り方も問い直されつつありますが,今回の講座は,国際的に発信する北海道大学における「知と技」の最先端を,現在の科学技術研究の中核をなす1)ライフサイエンス研究,2)ナノテクノロジー/新素材研究,3)情報通信研究,4)環境研究の領域で紹介するとともに,さらに本学の総合大学の特質を生かした5)人文学・人文科学の分野,6)社会科学の分野における国際的な研究を配して実施されました。
 受講生の内訳は男性63名,女性26名で6回以上出席して修了証を得る受講者が66名で出席率も高く,毎回多くの質問がでました。特に自然科学分野では専門的な知識を持った方の受講も目立ち,講師も驚くレベルの高い質問もだされました。
 今年,特筆すべきことは,北海道大学が現在どういう研究・教育をすすめているかということを市民にわかりやすく伝えるという公開講座の特質を生かして大学としての多面的な取り組みを実現し,公開講座の在り方そのものを改善すべく,正規の受講者とは別に,各回ごとに高校生の受講を一定限度で認め(受講料を徴収せずに),その高校生を対象にアンケート調査を実施したことです。札幌北高校,札幌新川高校,立命館慶祥高校から引率の先生も含む参加がありました。高校生は最初は受講者の専門的な質問に「大人はこんなに難しいことを真剣に学習している」と驚きながらも,毎回講座終了後に講師を取り囲んで熱心な質問をしていました。そうした積極的な姿勢は一般の受講者にも好感を持って迎えられ,公開講座全体の活性化にもつながるという成果がありました。
 今回の講座も例年のように,来年度全学教育において複合講義として開設し,そのためのテキストの刊行が予定されています。

(学務部教務課)

熱心に聴き入る受講生たち
熱心に聴き入る受講生たち