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触媒化学研究センターで第13回研究討論会「ナノテクノロジーと触媒化学」を開催

 平成14年11月14・15日の2日間にわたり,学術交流会館において「ナノテクノロジーと触媒化学」というテーマで第13回触媒化学研究センター研究討論会が開催されました。
 21世紀科学技術のフロンティアの一つであるナノテクノロジーが国家戦略として推進されることになり,本学では電子科学研究所附属ナノテクノロジー研究センターを中核として研究が推進されることになりました。ナノテクノロジーは,ナノメートルスケールで構造や機能が制御された新しい物質や材料,デバイスなどを創成することを目的としており,触媒化学とも密接な関連があります。また,触媒化学研究センターは来年度北キャンパスに新築される建物にナノテクノロジー研究センター並びに創成科学研究機構と同居することになっており,ナノテクノロジーとの関連がますます強まることが予想されます。そこで,触媒化学とナノテクノロジーとの関連を再認識し,今後の研究推進に役立てることを目的に本討論会が企画されました。
 討論会では学内外の12名の講師をお招きし,原子・分子を直接観察し操作する走査型プローブ顕微鏡による触媒研究,基板上に分子を自発的に配列させ特異な機能を発現させる研究,バイオ素子やバイオチップに関する研究,ナノメートルスケールで制御された超微細空間を持つ材料の開発と,これを利用したナノメートルサイズの金属細線・微粒子触媒の開発,マルチプレックス和周波発生分光など有機超薄膜の構造を解析する新しい研究法などに関して活発な討論が行われました。また,特別講演として,ナノテクノロジー研究センター長の下村政嗣教授から「北海道大学におけるナノテクノロジー研究と北キャンパス構想」という演題で,本学のナノテクノロジー研究推進の方針をお話しいただきました。参加者は約90名で,御協力いただいた皆様にこの紙面をお借りして感謝申し上げます。

(触媒化学研究センター)

講演する高橋 保センター長
講演する高橋 保センター長
講演する佐藤 縁主任研究員
講演する佐藤 縁主任研究員
懇親会風景
懇親会風景