函館キャンパスの水産科学研究科・水産学部では,水産関係知識の普及のため,水産資料館を一般に無料で公開しています。本館は,従来平日のみの開館でしたが,今年の5月から第1と第3土曜日も開館することとし,これにより,より多くの一般の方々に見学してもらえるようになりました。
また,第3土曜日には,水生生物と水産科学への興味・関心を深めてもらえるように,主に小学校高学年から中学生を対象としたミニレクチャーを始めました。
第1回ミニレクチャーは5月17日に実施され,函館市立駒場小学校の5・6年生18名,引率の教諭1名,同深堀中学校生徒3名,父兄3名の計25名の方々が参加されました。
第1回目となる今回のミニレクチャーは,水産資料館長でもある多様性生物学講座の仲谷一宏教授が講師を務め,「サメのおちんちんは二つ」というタイトルで講演が行われました。サメ・エイ類は2本の交尾器を持つという極めて特殊な特徴がわかりやすく説明されたほか,まだ17件しか捕獲例がない幻のサメ・メガマウスの話などに,参加した子供たちは興味深く聞き入っていました。30分程の講演の後は,サメの標本の観察会が行われ,頭が張り出したシュモクザメ,サメの顎の骨格,巨大なメガマウスの頭や鰭など,ふだん見ることができないサメを目の前にした子供たちからは大きな歓声があがっていました。レクチャー終了後も,参加した子供たちからは「今日は参加して本当によかった」などの数多くの声が寄せられ,好評のうちに終了しました。
これらミニレクチャーや水産資料館の展示により,子供たちをはじめとしたより多くの方々に水産に関する理解が広がることが期待されます。
(水産科学研究科・水産学部)
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