本センターは触媒化学の国内唯一の全国共同利用施設であり,触媒化学及び関連分野での研究,情報の発信,交流拠点として現在活発に活動を行っています。特に触媒化学は化学の中でも応用研究に近い分野も多く,世界的な規模での積極的な活動が必要であるため,本センターではアジア,ヨーロッパ,アメリカの3箇所に海外拠点を設置する中期目標,中期計画を立てています。
本センターは,昨年5月27日に,北京大学化学与分子工程学院と部局間協定を結び,大学間協定が今年2月19日に締結されたことを受けて,今回,5月2日に北京大学化学与分子工程学院に本センターのオフィスを設置しました。
本センターでは1998年から教官レベルで北京大学化学与分子工程学院に研究拠点を設置し,実質的な共同研究を全国に先駆けスタートしており,今回のオフィス設置により,全国共同利用としての体制が整うこととなりました。
今回のオフィス設置の合意では,オフィスを相互に無料で設置することとなっており,この秋に北大北キャンパスに完成予定の創成科学研究機構棟の本センター内に「北京大学化学与分子工程学院札幌オフィス」を設置する予定です。
大学の海外拠点オフィスは通常その大学の関係者だけが利用しますが,本センターでは海外研究交流拠点を北大の研究者だけでなく,全国の大学などの公的研究機関やさらには企業の触媒化学の研究者にも共同利用してもらうなど,全国共同利用の在り方にも新しい提案を行っています。
「触媒化学研究センター北京オフィス」の利用の仕方については,全国の大学関係者,企業の研究者の意見を反映させたいと考えており,企業の研究所など触媒化学の第一線の研究者のいるところ全国数百か所にアンケートを実施する準備をしています。アンケート終了後,それぞれの研究者に案内を出して,記念のセレモニー,北京大学研究者との記念交流シンポジウム,北京大学の見学会等を計画しています。
現在北京はSARSで企業の活動も抑えられており,各種の活動は準備が終了した秋ごろになりそうです。
今回の「触媒化学研究センター北京オフィス設置」のニュースは新聞などのメディアでも取り上げられ,日経新聞で5月2日に朝刊全国版,5月3日北海道新聞朝刊,5月8日朝日新聞,毎日新聞の朝刊,読売新聞夕刊と主要な新聞すべてで報道されました。また5月8日のNHKでのニュースでも本センターのオフィス設置の話題が取り上げられていました。これらの新聞やニュースの一部は本センターのホームページでも見ることができます。
(触媒化学研究センター)
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