教育学研究科附属乳幼児発達臨床センターは,子供の発達を総合的臨床的に研究するために,就学前の子供たちを対象とした「実験保育室(通称:北大幼児園)」を運営しています。北大幼児園では,日常の研究や保育に加えて,保護者の方々や学生・教職員の協力のもとに様々な行事を行っています。
6月22日(日)に行われた運動会は1学期の一大行事でした。天気にも恵まれ,青空の下での充実した一日となりました。運動会では,年長組(5歳児)と年少組(4歳児)がそれぞれ日ごろの保育の中で取り組んできたことに挑戦します。年長組は1か月前に「運動会でなわとびでお父さんお母さんや年少さんをびっくりさせよう!」と自分たちの秘密会議で決めてから,急激に運動会への期待が高まっていきました。毎朝登園するとすぐに自分のなわとびを取り出して,「見て見てー」と真剣にいろいろな跳び方に挑戦し,家に帰ってからもまた練習するほどの盛り上がりようでした。初めて運動会を経験する年少組は,ぽっくり歩きや巧技台登りに取り組み,「運動会ではぽっくりがんばるよ」とはりきっていました。運動会に向けて毎日の中で,できないことに挑戦する勇気と練習して少しずつできるようになる喜びを存分に味わった1か月でした。また,チームに分かれての玉入れとリレーでは,仲間と協力して目標を持つことや仲間を真剣に応援することを経験し,運動会をきっかけに仲間関係も大きく広がりました。運動会が終わってから子供たちが描いた絵はどれも気持ちがこもった,個性あふれる素敵なものでした。
運動会では,いつもセンターや幼児園に協力してくださっている御家族の方々もまた,競技や観戦をとおして交流を深めています。父母による大玉転がしでは白熱した戦いが繰り広げられ,子供たちはお父さんお母さんの勇姿に大きな声援を送っていました。おじいちゃんおばあちゃんもはりきってゲームに参加してくださったほか,未就園の子供たちや十数名もの卒園児も楽しく参加してくれて,センターと幼児園をめぐる多くの方々のつながりを実感した一日でした。
こうして多くの方々の御協力のもと,子供たちの育つ力を大事にした思い出に残る運動会になりました。
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