訃報
文部科学技官 阿部 勇吉(あべゆうきち) 氏(享年54歳)
文部科学技官 阿部 勇吉(あべゆうきち) 氏(享年54歳)

 機器分析センター教務職員阿部勇吉氏には,入院加療中のところ,平成15年8月7日午前8時50分御逝去されました。
 ここに御生前の御功績を偲び,謹んで哀悼の意を表します。
 同氏は,昭和24年1月14日富良野市に生まれ,北海道富良野高等学校を御卒業され,昭和42年4月北海道大学薬学部に技術員として採用され,昭和55年7月北海道大学薬学部教務職員に配置換の後,平成11年4月機器分析センター教務職員に配置換となりました。
同氏は,採用以来,北海道大学薬学部旧薬品生物化学講座,現在の細胞分子薬学講座(生化学分野)において,生化学の研究及び学生の指導に邁まい進しんされました。特に,今日,時代の最先端領域の一つである糖蛋白質分野の先駆けとなるレクチンの一種コンカナバリンAの機能解明に関する研究は,国際的にも極めて高い評価を得た業績でありました。また,機器分析センターでは,蛋白質のアミノ酸分析,アミノ酸配列解析における卓越した研究実績を基盤として,本学の生命科学研究者との共同研究を活発に展開されました。
 同氏は,温厚誠実,真面目で思いやり,優しさ,優れた判断力を持ち合わせられた人でありました。また,パソコンに精通され,機器分析センターのホームページを立ち上げられ,更にはパソコンに不慣れな職員に対し,懇切丁寧な指導を注がれておりました。
 今後,大学での教育研究成果が社会に還元されるべく重要な時期を迎え,同氏のような高度な技術知識を具備された方が活躍されることが益々期待されていたところですが,突然体調を崩されて入院加療されましたが,その甲斐もなく急逝されました。誠に惜しまれてなりません。
 ここに長年にわたる御労苦と御功績を偲び,心から御冥福をお祈り申し上げます。

(機器分析センター)