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北方生物圏フィールド科学センターで「森のたんけん隊2004冬」を開催

 北方生物圏フィールド科学センターでは,冬休み中の小学生を対象とした「森のたんけん隊2004冬」を1月8日(木)〜9日(金)の日程で雨龍研究林(雨竜郡幌加内町母子里)で開催しました。
 「森のたんけん隊」は子供たちに本センターのフィールドや施設を開放し,楽しく遊びながら自然の営みや森と人間とのかかわりを学ぶことによって,個性豊かな子供の育成に寄与することを目的に,平成15年度文部科学省「大学等地域開放特別事業」の一環として,平成12年度から名寄市北国博物館と共同で実施している野外教育プログラムです。今回の「森のたんけん隊」には,8名のリピーターを含む24名の元気な小学生が集まりました。企画・運営には本センターと北国博物館の職員のほか,大学院生や名寄短期大学生らがボランティアとして参加しました。また,地元自治体からは送迎車の運行などの支援を受けました。
枝先の特徴を丹念に調べながら,樹木の名前を調べる
枝先の特徴を丹念に調べながら,樹木の名前を調べる
 初日は,カンジキを履いて森の中を元気いっぱいに歩きながら,クイズ形式で樹木の名前や特徴を学んだり,木に触れながらその太さや高さを測りました。その後雪原でイグルー(雪の家)やスノーランタンを作りました。イグルー作りでは大人と子供が力をあわせて,400個もの雪のブロックを積み上げました。形はデコボコでしたが,味わいのあるイグルーができました。夕食後はペットボトルを使ったアイスクリーム作りに挑戦しました。チョコレートや抹茶など9種類ものフレーバーの中から何を選ぶか頭を悩ませたことでしょう。アイスクリーム作りのあとは,アイスキャンドルや作ったばかりのスノーランタンに次々と点火しながら,幻想的な光の世界を楽しみました。
 二日目は,雪上車を使って森の奥に移動した後,初日に学んだ様々な森の情報をたよりに,コンパスやメジャーを使って位置を確かめながら,雪の中に埋められた宝箱を探しました。無事に宝箱を探し当てた瞬間は参加者全員から歓喜の声があがりました。たんけん隊の最後は雪原でたき火を囲んでの野外パーティーで2日間を締めくくりました。
 参加者は体と心で自然や友達との対話を楽しみ,ちょっぴり逞しくなって家に帰りました。「カンジキをつけて歩くのは大変だった」,「おいしいアイスクリームが簡単に作れてびっくりした」,「大学生と遊べてよかった」などの感想が寄せられ,アイスキャンドル作りや雪のブロックの切り出し作業など,年末から準備作業に携わった職員の苦労も吹き飛びました。「森のたんけん隊」での経験を糧として,自然観察の面白さを学び,友達との交流が今後も広がっていくことを願いながら,今年のたんけん隊は幕を下ろしました。

(北方生物圏フィールド科学センター)

メジャーを使い,樹木の身体測定に挑戦
メジャーを使い,樹木の身体測定に挑戦
イグルーの中でアイスキャンドルを楽しみながら,雪の保温効果を実感
イグルーの中でアイスキャンドルを楽しみながら,雪の保温効果を実感
みんなで協力してつくったイグルーの前で記念写真
みんなで協力してつくったイグルーの前で記念写真

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