「北海道−オウル」産学官連携推進アピール文
われわれ札幌市を含む北海道とオウルの住民は,北方圏が育む豊かな自然と限りない可能性を基盤として,これまでに蓄積された科学技術を活用した地域の産業振興を通じ,北方圏の新たなライフスタイルの創造に向けた努力を重ねてきた。この共通目標を達成するために始まった北海道とオウルの交流は,今,10年余りの歳月を経て,新たな連携の段階を迎えようとしている。
われわれは,今回の北海道大学とオウル大学を中心とした産学官の協働によるジョイント・シンポジウムにおける大いなる成果を踏まえ,今後のより一層の連携強化を通じた両地域の更なる発展に向け,以下の項目が必要不可欠であることを認識し,努力する決意をここに表明する。
1.われわれが生み出してきた科学技術は,地域経済の活性化をもたらす源泉として,サイエンスパークにおける新事業・新産業の創出に効果的に活用されることが望ましい。
2.われわれが生み出してきた科学技術は,情報化社会や知識集約型社会に貢献し,人々の健康・環境・コミュニケーション等に寄与することが望ましい。
3.われわれが目指している産業クラスターは,産学官の緊密な連携基盤なくしては実現し得ないものであり,地域産業を蓄積し,地域競争力を高めるための重要な戦略である。
4.われわれが生み出してきた科学技術や経験は,相互に学びあう価値があり,産学官それぞれの分野において交流が推進されることが望ましい。
5.ネットワークの構築や交流プログラムの策定を促進し,前項の目的を実現するための具体的行動を開始するため,北海道大学,北海道,札幌市,北海道経済連合会,オウル大学,オウル市及びオウル商工会議所におけるコンタクト・パーソンを定め,双方におけるアイデアを集約し,提案する任務を持たせ,将来にわたっての共通の行動計画やネットワーク内の日常の連携のための行動計画を策定すべきである。
以上
平成16年3月24日
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北海道大学,北海道,札幌市,北海道経済連合会,
オウル大学,オウル市,オウル商工会議所
を代表して
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北海道大学総長 中村睦男 |
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