− 最初に,本部長から御挨拶をお願いします。
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知的財産本部長
長田義仁 |
知的財産本部長の長田義仁です。皆様のお役に立つ知的財産本部となるよう本部員一同,努めてまいりますので,御支援のほどよろしくお願いします。
− まず,知的財産本部が設置された背景についてお聞かせください。
わが国の大学はこれまで,将来を担う人材を社会に提供するとともに,学術研究を通じて人文社会科学から自然科学におよぶ多様な「知」を創出し,人類共通の知的資産として蓄積することにより,社会に大きく貢献してきました。
しかし,「知の時代」を迎え,経済活性化の鍵は経済社会の変革をもたらす新たなイノベーションシステムの構築にあると言われる中,「知」の源泉である大学が教育研究を通じて長期的視点から社会に貢献することはもとより,社会との日常的,組織的な連携を通じて自らの研究成果を直接的に社会に還元し,活用を図っていくことへの期待が,これまでにも増して高まってきています。
北海道大学は,教育研究という従来からの基本的使命に加え,社会へのより直接的な貢献をいわば「第三の使命」として位置づけ,これに正面から取り組んでいくこととしています。
こうした方針に基づき,平成15年10月に知的財産本部が設置されました。
− そうしますと知的財産本部の目的は,
知的財産本部は,法人化による特許等知的財産の機関管理への移行を踏まえ,北海道大学における知的財産の創出・保護と効果的な活用の推進に,主体的,組織的に取り組むことを目的にしています。
具体的には,知的財産の中長期的な目標および戦略を策定し,知的財産の創出・保護・活用の環境を整備するとともに,知的財産に関する教育及び啓発活動を行い,もって北海道大学の知的財産を社会に還元し,地域経済活性化,さらには我が国の国際競争力向上に寄与することを目指します。
− 知的財産本部の基本理念はどのようにお考えですか。
総長直轄の全学組織とし,トップダウン型マネジメントにより,知的財産の一元管理・迅速処理の実現を目指しております。
知的財産本部が知的財産に係る一連のサポートサービスの提供に徹することにより,大学が本来行うべきアカデミーとしての教育研究に専念できる環境を生みだせるように努めます。
知的財産の創出・保護にとどまらず,知的財産を産学官連携の核として,ベンチャー起業,新産業の創出,イノベーション促進に貢献するとともに,研究者への適正な評価と利益還元を行います。さらに社会から得られる新たな知見を大学の基礎研究に取り込み,ニューサイエンスを創成し,知的財産を核とした知的創造サイクルの実現を目指します。
− 知的財産本部はどのような組織で運営されるのですか。
・総長から権限・責任を委譲された知的財産本部長(副学長)がトップダウン型マネジメントを行います。副本部長は,実質的執行責任者として組織を統括します。副本部長のもとに,知的財産戦略部及び知的財産権運用部を置き,業務を執行します。
知的財産戦略部は,知的財産戦略を中心に,学内への知的財産に対する理解を深める活動に加え,知的財産審査会で知的財産に関する事項を審査します。知的財産権運用部は,大学帰属となった発明の権利化や活用を知的財産マネージャーを中心に実施するとともに,研究室等に潜在する発明のシーズ発掘を知財リサーチャーと連携して進めます。
また,東京支部及びアドバイザリーボードを設置し,業務の高度化を図ります。さらに,知的財産本部の業務に関する評価を外部評価機構が行い,よりよい本部への改革を目指します。
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知的財産本部はどのようなサポートを行うのですか。
・知的財産本部は,発明の発掘,発明の権利化,発明の活用を中心にサポートを行います。
発明の発掘は,研究室と連携して研究情報から,権利化可能なシーズを見いだします。
発明の権利化は,論文や学会等での発表前に大学(知的財産本部)に届け出てもらった発明等届出書をもとに,知的財産本部に設置する知的財産審査会で評価を行い,機関帰属として出願をし,権利化をはかります。
機関帰属とした発明は,発明者の意向を尊重しつつ協働で,発明の活用に取り組みます。この場合,発明が大学発ベンチャー企業に活用されるときは,積極的に支援を行います。
さらに,発明が出願,登録,実施された場合に支払う補償金も取扱います。具体的には,
1)職務発明が承継され,出願されたとき,発明者に出願補償金を支払います。
2)職務発明が権利として登録されたとき,発明者に登録補償金を支払います。
3)知的財産権の実施等により利益を得たとき,発明者に相応の利益を還元します。
− 場所はどこに設置されたのでしょうか。
知的財産本部は情報教育館の2階に設置しました。この位置は,全学の知的財産の一元管理行うために,全研究科からアクセスしやすい位置,北キャンパス諸機関との連携のために,北キャンパスからアクセスしやすい位置という点を重視したものです。
− ホームページには,どのようにしてアクセスすればいいのですか。
・北海道大学のトップページからアクセスできます。左下側の知的財産をクリックしてください。知的財産本部に関する情報や,各種申請様式がダウンロードできます。充実をさせていきますので,忌憚のないご意見をお寄せください。
− 知的財産本部は,北海道大学とその構成員の双方にとって重要な組織です。知的財産を核として研究者,大学,地域,国の発展が期待されています。大きな舵取りをお願いします。
皆様の期待に応えられるように,スタッフ一同精一杯努力を致します。よろしくお願いします。
戦略部長 |
鈴木 隆一 |
チーフマネージャー |
荻野 修邦 |
マネージャー |
廣川 克也 |
専門員 |
岸田 勝己 |
事務補助員 |
妹尾 真由美 |
事務補助員 |
木村 真奈美 |
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