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獣医学研究科喜田宏教授に北海道新聞文化賞

 本研究科の喜田宏教授に,北海道新聞社より北海道新聞文化賞が授与されました。
 この賞は,1947年以来北海道の発展,振興に尽くした人々の栄誉をたたえる賞であり,今回は第58回目にあたります。同氏の「鳥,動物とヒトインフルエンザウイルスの生態学的研究」が,近年猛威を振るっている鳥インフルエンザの予防・制圧に寄与したことが高く評価され,今回の受賞に至りました。
 同氏は,昭和18年に東京都で生まれ,北海道大学獣医学部獣医学科を卒業,北海道大学大学院獣医学研究科予防治療学専攻修士課程を修了後,武田薬品工業に入社しました。その後,昭和51年に北海道大学獣医学部の講師,昭和53年に助教授,平成6年に教授に就任しました。
 同氏は,新型ウイルス遺伝子の起源が鳥インフルエンザウイルスにあること,自然界でカモが夏に巣を営む北方圏の湖沼にインフルエンザウイルスが存続していること,そしてカモがこれらを南方に運び,アヒルを介してブタに感染,ブタはヒトの流行ウイルスにも同時感染して新型ウイルスが生まれることを,証明しました。最近では,その研究成果をもとに,WHOに対して世界的なインフルエンザの監視体制を提言し,先廻り対策の確立に尽力されています。また,国際獣疫事務局(OIE)の鳥インフルエンザ研究拠点の責任者としても国際的な活動をされています。国内では,農林水産省の審議会の家きん疫病小委員会の委員長として,国内で発生した高病原性鳥インフルエンザ制圧対策の指揮を執り,成功させたことでも知られています。
 今回の受賞を契機として,今後さらに,世界的な規模での人獣共通感染症の予防・制圧に向けた貢献が期待されます。

(獣医学研究科・獣医学部)


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