北方生物圏フィールド科学センターでは,冬休み中の小学生を対象とした「森のたんけん隊2005冬」を1月13日(木)〜14日(金)の日程で雨龍研究林(雨竜郡幌加内町母子里)で開催しました。
「森のたんけん隊」は子供たちに本センターのフィールドや施設を開放し,楽しく遊びながら自然の営みや森と人間とのかかわりを学ぶことによって,個性豊かな子供の育成に寄与することを目的に,平成12年度から名寄市北国博物館と共同で実施している野外教育プログラムです。今年度は平成16年度文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」採択事業として実施し,9名のリピーターを含む19名の元気な小学生が集まりました。企画・運営には本センターと北国博物館の職員のほか,名寄短期大学の学生らもボランティアとして参加しました。
初日は,カンジキを履いて森の中を歩きながら,クイズ形式で樹木の名前や特徴を学んだり,木に触れながらその太さや高さを測りました。その後雪原でイグルー(雪の家)やスノーランタンを作りました。イグルー作りでは大人と子供が力をあわせて雪のブロックを積み上げました。形はデコボコでしたが,味わいのあるイグルーができました。夕食後はペットボトルを使ったアイスクリーム作りに挑戦しました。チョコレートや抹茶など9種類も用意されたフレーバーの中から何を選ぶか頭を悩ませたことでしょう。アイスクリーム作りのあとは,アイスキャンドルに次々と点火しながら雪原まで歩き,幻想的な光の世界を楽しみました。
二日目は,雪上車に乗って森の奥に移動した後,三つのグループに分かれて宝探しをしました。子供たちはたんけんノートや初日に学んだ様々な森の情報を頼りに,コンパスやメジャーを使って位置を確かめながら,雪の中に埋められた宝箱を探しました。行きつ戻りつしながらも,ついに深い雪の下から宝箱を探し当てた瞬間,大きな歓喜の声が森の中に響きました。たんけん隊の最後は雪原でスノーモービルに乗ったり,野外パーティーを楽しみながら二日間を締めくくりました。
参加者は真冬の森や友達との対話を存分に楽しみ,ちょっぴりたくましくなって家に帰りました。「カンジキをつけて歩くのは大変だった」,「おいしいアイスクリームが簡単に作れてびっくりした」,「大学生と遊べてよかった」などの感想が寄せられ,年末からアイスキャンドル作りや雪のブロックの切り出し作業など,準備に携わった職員の苦労も吹き飛びました。「森のたんけん隊」での経験を糧として,自然観察の面白さを学び,友達との交流が今後も広がっていくことを願いながら,今年のたんけん隊は幕を下ろしました。
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