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北方生物圏フィールド科学センターで「森のたんけん隊2006冬」を開催

 北方生物圏フィールド科学センターでは,冬休み中の小学生を対象とした「森のたんけん隊2006冬」を1月12日(木)〜13日(金)に雨龍研究林(雨竜郡幌加内町母子里)で開催しました(詳細は当センター森林圏ステーションのホームページでご覧頂けます)。
 「森のたんけん隊」は子供たちにセンターのフィールドや施設を開放し,楽しく遊びながら自然の営みや森と人間とのかかわりを学ぶことによって,個性豊かな子供の育成に寄与することを目的に,平成17年度文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」の一環として,名寄市北国博物館と幌加内町教育委員会と共同で実施した1泊2日の野外教育プログラムです。今年で6回目となる「森のたんけん隊」には,12名のリピーターを含む20名の元気な小学生が集まりました。企画・運営には北大の大学院生や名寄短期大学の学生たちもボランティアとして参加しました。
 初日は,カンジキを履いて森の中を歩きながら,クイズ形式で樹木の名前や特徴を学んだり,木に触れながらその太さや高さを測りました。その後雪原でイグルー(雪の家)やスノーランタンを作りました。イグルー作りでは大人と子供が力をあわせて,重たい雪のブロックを積み上げました。形はデコボコでしたが,味わいのあるイグルーができました。夕食後はペットボトルを使ったアイスクリーム作りに挑戦しました。チョコレートや抹茶など11種類ものフレーバーの中から何を選ぶか頭を悩ませたことでしょう。アイスクリーム作りのあとは,アイスキャンドルや作ったばかりのスノーランタンに次々と点火しながら,幻想的な光の世界を楽しみました。
 2日目は,2台の雪上車に分乗して森の奥まで出かけ,初日に学んだ様々な森の情報を駆使し,方位磁石やメジャーなどの7つ道具を使いながら,雪の中に埋められた宝箱を探しました。深い雪の中から無事に宝箱を掘り当てた瞬間,歓喜の声が森の中にこだましました。お昼は雪原でのバーベキューを堪能(たんのう)した後,スノーモービルに乗って真っ白な雪原を駆け巡りました。最後に,「こども樹木博士」認定状を受け取り,2日間を締めくくりました。
 子供たちは体と心で自然や友達との対話を楽しみ,ちょっぴりたくましくなって家に帰りました。「カンジキをつけて歩くのは大変だった」,「おいしいアイスクリームが簡単に作れてびっくりした」,「大学生と遊べてよかった」などの感想が寄せられ,アイスキャンドル作りや雪のブロックの切り出し作業など,年末から準備作業に携わった職員の苦労も吹き飛びました。「森のたんけん隊」での経験を糧として,自然観察の面白さを学び,友達との交流が今後も広がっていくことを願いながら,今年のたんけん隊は幕を下ろしました。
葉っぱの特徴をたんねんに調べる小学生 森の中での記念撮影
葉っぱの特徴をたんねんに調べる小学生 森の中での記念撮影
(北方生物圏フィールド科学センター)

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