4月14日(金)東京都新宿区の飯田橋レインボービルで,第7回「北大フロンティア・セミナー」を開催しました。当日は,首都園の企業や官庁などで活躍している北大のOBやOGの皆さんをはじめとして70名あまりの方が駆けつけてくれました。
講演に先だち,平成17年度のセミナー6回すべて出席された2名の方々および5回出席された4名の方々に皆勤賞と精勤賞をそれぞれ長田副学長より賞を授与し表彰しました。
今回は平成18年度のスタートということから,まず長田副学長から「北海道大学の研究戦略」をテーマに約30分の講演がありました。長田副学長は,研究戦略室長,創成科学共同研究機構長そして知的財産本部長としての立場から,北大の戦略の二本柱として「知の創造」と「知の活用」について話され,文部科学省による中間評価審査で,最高評価「A」を受けたこと,「北大リサーチ&ビジネスパーク構想」による北海道大学の組織改革,システム改革の取り組みがより一層加速され,これまた中間評価審査で「A」を受けると共に,研究成果の活用による地域経済への更なる貢献が期待できることを紹介されました。
続いて,先端生命科学研究院の西村紳一郎教授から「未来創薬と先端医療を拓(ひら)く北大の糖鎖研究」と題して講演をしていただきました。
「なぜ今,大学に創薬研究拠点なのか?」にはじまり医薬品研究開発の背景として,国民のQOL(生活の質)の向上による安心・安全な健康・福祉社会の実現のための高度先端医療への大きな期待があることが語られました。世界の年間推定死亡数のうち4人に1人がなんらかの感染症により死亡していること。ほとんどの感染症は糖鎖と何らかのかかわりを持っていること。未来の創薬開発には人のQOLの改善に直結した糖鎖・糖ペプチドを用いた医療品の開発,癌ワクチン療法の開発が必要であることを話されました。1時間あまりの講演の後,30分の質疑応答時間を15分もオーバーする白熱した意見交換の場となりました。
セミナー終了後に引き続き開かれた,懇談会の席上でも西村教授を取り囲み熱心に質問されている姿が印象に残ったセミナーでした。
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