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子供向けに「楽しくわかりやすい科学教室 in 北海道大学」を開催

 7月末から8月にかけ,道内外からたくさんの小学生が「楽しくわかりやすい科学教室 in 北海道大学」に参加するため北大キャンパスを訪れました。
 「楽しくわかりやすい科学教室 in 北海道大学」は,夏休み中の小学生たちに,「科学のおもしろさ」や「科学に触れる感動」を実際の体験をとおして感じとってもらおう,そして保護者の方々には本学で行われている研究について理解を深めて頂こうとのねらいで,本学の研究室やフィールドを舞台に行われました。科学技術コミュニケーター養成ユニットの修了生たちが,北方生物園フィールド科学センター,創成科学共同研究機構,低温科学研究所,工学研究科,大学院理学院内の5つの研究室の協力を得て実施しました。
 7月17日(月)に行われた,「北大農場まるごと体験」を皮切りに,「うつるんです!インフルエンザの科学」,「天からの手紙〜雪が教えてくれること〜」,「ロケットを打ち上げよう!」,「フィンランド流自然教室」の5つのテーマの科学教室が各2回ずつ,8月10日(木)までに計10回開催されました。(株)JTBの協力を得て,夏休みに北海道へ旅行に来る全国各地の小学生にも参加を呼びかけ,道内・外から延べ200名を超える小学生に参加してもらいました。
 これら5つの科学教室のプログラムは,昨年度に科学技術コミュニケーター養成ユニットで,科学をわかりやすく伝えるスキルを学んだ修了生たちが,各研究室の協力を得て作り上げたもので,近年ブームになっている子供向けの体験教室とは一味異なるものとなりました。また,参加した小学生が保護者と共にさらに理解を深めることができるよう,保護者にもワークシートを用意したり,夏休みの自由研究に発展させたりもできるよう科学教室が終わったあとも質問を受け付ける窓口を設けるなど,「その場限りの体験」に終わらないような,科学技術コミュニケーター養成ユニットの修了生ならではのさまざまな工夫が凝らされています。どの科学教室でも,小学生たちは目をキラキラ輝かせ,熱心に研究者や修了生の解説に聞き入り,積極的に手を上げて質問をしていました。この科学教室が,参加してくれた小学生にとって「科学に対する興味」や「本学の研究に対しての関心」を持つ一つのきっかけとなってくれれば幸いです。
 今回の「楽しくわかりやすい科学教室 in 北海道大学」は,「北海道大学科学技術コミュニケーション・フォーラム」が企画しました。このフォーラムは,科学技術コミュニケーター養成ユニットの修了生が,身に付けたスキルを実際に社会の中で生かせる場を提供しようと,本学の教員有志によって設立されたものです。「北海道大学科学技術コミュニケーション・フォーラム」では,科学技術の専門家と一般市民との橋渡しをするために,科学技術コミュニケーター養成ユニットの修了生のスキルを生かした活動を,今後も引き続き展開していきたいと考えています。
尾崎弘一先生の説明に熱心に耳を傾ける小学生たち(創成科学共同研究機構にて)
尾崎弘一先生の説明に熱心に耳を傾ける小学生たち(創成科学共同研究機構にて)
(科学技術コミュニケーション・フォーラム代表・杉山滋郎 http://forum.hucc.hokudai.ac.jp/

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